誰もが安心して暮らせるように、地域の身近な相談相手として、必要な支援につなげる活動をしている民生委員・児童委員をご存知ですか。どんな活動をしているか確認しながら、地域のつながりを考えてみませんか。
■民生児童委員とは
民生委員・児童委員(以下、民生児童委員)は、厚生労働大臣から委嘱された特別職の地方公務員(非常勤)です。
住んでいる地域の実情をよく知り、福祉活動やボランティア活動などに理解と熱意があるなどの要件を満たす人が町内会などから推薦され、委員に選ばれます。
地域の身近な相談相手として、高齢者の見守りや声掛け、サロン活動への参加など、地域の皆さんが安心して暮らせるように活動を展開しています。
■気軽に相談を
民生児童委員には、活動の中で知り得た個別の相談の秘密を守る義務が法律で定められています。
高齢者や障がいのある人で支援が必要な場合や、子育て・介護の困りごとがあるときは、地域の民生児童委員に気軽に相談ください。
地域の民生児童委員や制度について知りたいときは、担当課まで問い合わせください。
■活動へ協力を
地域社会のつながりが薄れてきている中、子育てや介護の悩みを抱える人や障がいのある人、高齢者などが孤立し、必要な支援を受けられないケースが増えています。
民生児童委員は、何らかの支援を必要としている住民と行政や専門機関をつなぐパイプ役を務めています。
民生児童委員の活動を支えるのは、町内会や自治会など、同じ地域に住んでいる皆さんの理解と連携です。民生児童委員と地域がお互いに立場や役割を理解し、連携し合うことで、住みよいまちにつなげることができます。
民生児童委員の担い手が不足すると、困っている人が支援を受けられない場合があるかもしれません。
いつまでも安心して暮らせるように、民生児童委員の活動に理解と協力をお願いします。
■民生児童委員の活動と地域の声
民生児童委員の主な活動を紹介します。
このほかにも地域の皆さんが安心して生活できるように、募金やボランティアなどのさまざまな活動に協力し、研修や他地区の民生児童委員との情報交換なども行っています。
▼見守り・声かけ活動
一人暮らしの高齢者などの自宅を訪問し、話し相手になりながら見守り活動をしています。訪問した際にはさまざまな相談を受け、必要に応じて適切な機関につなぎます。
▽安心して生活しています
米内イシエさん(大川目町)
民生児童委員に緊急通報装置(※)を紹介してもらいました。一人暮らしの不安から眠れないときもありましたが、現在は常に持ち歩く装置のおかげで安心して生活ができています。委員は定期的に家を訪れ、話し相手になってくれるので助かります。
▼サロン活動への参加・協力
高齢者を中心に地域の皆さんが集まり、食事や茶飲みを楽しみながら交流を楽しむサロン活動への参加や協力しながら住民同士のつながりの輪を広げています。
▽地域と人をつなぐ存在
高山朋子さん(サロンあじさい代表)
サロン活動の代表になり、最初は人集めに苦労しました。民生児童委員から地域の人に声を掛けてもらったことで参加者が増えました。私は地域の人とあまり関わりを持ってこなかったので、地域とつないでもらい、ありがたいです。
▼活動を知ってほしい
大川目地区 民生児童委員協議会 会長 小川勝男さん
市民の皆さんに一番知ってほしいことは、民生児童委員が地域で活動していることです。民生児童委員の仕事は、問題を解決することではなく、地域の皆さんの相談に乗り、必要に応じて適切な機関につなげることです。深入りしないように気を付けています。
最近では、地域のつながりが薄くなり、話をしてくれない人も増えてきています。顔を合わせるのが苦手な場合は、電話や町内会などを通じての相談でも構いません。
例えば一人暮らし高齢者の場合「カーテンを毎日開ける」などの約束を決めておけば、訪問せずに一歩引いた位置から見守ることもできます。困りごとがあれば、気軽に相談してほしいです。
民生児童委員の高齢化も進み、人材確保が課題です。少しでも民生児童委員の存在と活動を理解して、協力をお願いします。
※緊急通報装置…一人暮らし高齢者などの急病や災害発生など、緊急時に迅速な対応を図るため、市では緊急通報装置を貸与しています。
問合せ:社会福祉課
【電話】52-2119
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