■NEWS 久慈とカナダをつなぐ柔道交流
▽KIZUNA JUDO CLUBが久慈を訪問
7月17日から21日にかけて、夏井町出身の延足武(のべあしたける)さんが代表を務めるカナダの道場KIZUNA JUDO CLUBが市を訪れ、児童生徒らと交流しました。
延足さんは5歳から三船十段記念館で柔道を習い、中学校3年生、高校3年生の時には、全国3位に入賞しました。大学卒業後は地元に就職。同館にも手伝いに訪れていましたが、海外へのあこがれから27歳の時にカナダへのワーキングホリデーを経験。そこで出会ったアシュリーさんと結婚し、移住を決断しました。カナダのメイプルリッジという町で令和3年9月に道場を開き、現在は5歳から60代までの約70人に、柔道の精神や楽しさを伝えています。
今回の訪問は、日本の子どもたちの柔道へ取り組む姿や技術を体験してほしいという延足さんの思いで初めて実現しました。カナダからは13歳から17歳までの道場生やコーチら11人が参加。柔道着を製造している会社の見学やシャワークライミング体験、ホームステイなどを行いました。
18日と20日は三船十段記念館で、児童生徒らと交流稽古を実施。言葉が通じなくても、柔道用語や身振り手振りでコミュニケーションを取りながら、汗を流しました。延足さんも練習に参加しながら、子どもたちの様子を見守りました。
KIZUNA JUDO CLUBのバートック・ライユウさんは「日本のみなさんは、技の一つ一つが洗練されていると感じました。カナダの柔道とはテクニックがひと味違うと思います。力より技が上回ることを体感できました」と交流を振り返りました。
延足さんは「ふるさとである久慈のみなさんと柔道で交流することは、一つの目標でした。多くの人に協力いただき実現できてうれしいです。生徒たちは、来日前は緊張していましたが、日本の子どもたちと楽しく練習している様子を見て、今回の交流は大成功だったと思います。
これからも久慈や岩手県のみなさんと、柔道をとおした交流を続けていきたいです」と振り返りました。
■NEWS NTT久慈ビルを避難場所として開放
▽ICTの活用による地域の活性化に向けた連携に関する協定締結式
7月2日、市はNTT東日本岩手支店と、情報通信技術(ICT)を活用した地域の活性化に向けて、連携協定を締結しました。同社は地域課題の解決に取り組んでおり、県内の市町村との協定締結は7カ所目。協定にはデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進や災害に強いまちづくり、観光振興などが盛り込まれ、さまざまな分野で協力して取り組みます。
協定の一環として、長内町のNTT久慈ビルを災害時の緊急避難場所として開放することも決定。周辺には高い建物が無く、住民からは垂直避難できる場所として活用を求める声が出ていました。同社の通信ビルの屋内スペースを解放するのは、東北では初めて。同地域で予想される最大10メートルの津波に対応できる、地上高10メートルの3階と15メートルの屋上を災害時に解放します。
後藤高宏支店長は「屋内解放はセキュリティ面などの課題がありますが、人命を守ることを最優先に考え、決定しました。地域に根差した通信事業者として、地域の課題解決に尽力していきたいです」と思いを語りました。
■NEWS 汗を流し、伝統芸能とジビエを堪能!
▽草刈りボランティア川代応援隊
6月30日、夏井町川代・大芦地区の川代地区振興会が、草刈りボランティア事業「川代応援隊」を企画し、市内から40人が参加しました。
川代・大芦地区では、住民の高齢化が進行。沿道の草刈りや伝統行事の担い手が不足し、地域の行事が成り立たなくなるという不安が募っていました。地区以外の人との交流を通して、地区を元気にし、魅力を伝えたいという思いから川代応援隊を企画しました。
当日は地区住民と参加者が、夏井農村地域交流館周辺の草刈り作業を1時間程度実施しました。作業で汗を流した後は、夏井町川代・大芦地区に伝わる伝統芸能「大芦しゃくし舞」を体験。地区で獲れたジビエの焼き肉を味わいながら、親睦を深めました。
主催した夏井俊勝(なついとしかつ)会長は、「多くの人に参加してもらいうれしく思います。伝統文化を紹介する機会もでき、今後も活動を継続していきたいです」と思いを語りました。
■NEWS 世界的指揮者の佐渡裕さんが中学生を指導
▽吹奏楽クリニック
7月1日、世界的指揮者の佐渡裕さんがアンバーホールで、久慈中学校と長内中学校の吹奏楽部の演奏を指導しました。佐渡さんはNHK連続テレビ小説「あまちゃん」のファンで、プライベートで市を訪問。久慈市の子どもたちのためにという佐渡さんの提案で、指導が実現しました。
指導では、両校が合同でアフリカンシンフォニーを演奏。佐渡さんの指揮のもと、約1時間集中して練習しました。佐渡さんは、言われた通りに演奏するのではなく、自分の楽器の役割に気づき、自分の主張もしていくことが理想とアドバイス。質問コーナーでは、生徒たちから演奏の技術や課題の乗り越え方など、多くの質問が上がりました。
久慈中学校吹奏楽部の西なな花部長は「普段自分たちでも感じている日頃の努力の積み重ねの大切さについて、佐渡さんから聞くことで言葉の重みを感じました。私も努力を続け、佐渡さんのようになりたいです」と目を輝かせました。
佐渡さんは「生徒たちはスポンジのように吸収して、短い時間で変わっていく様子が感じられました。岩手沿岸を周る演奏会はこれからも続けていきますし、何より私が久慈を好きなので、これからも訪れたいです」と思いを語りました。
■NEWS 温もりあるてしごとの品
▽ふらっとてしごといち2024
市民団体minaraiが6月30日、旧霜畑小学校で「ふらっとてしごといち」を開催しました。
昨年に引き続き3回目の開催となり、過去最多の約2500人が来場。旧校舎の教室や体育館などには、体験型のブースや伝統工芸品、雑貨などの手作りの品を扱う45の事業者や作家が出店。来場者は温かみある手作り品の買い物を楽しみました。
八戸市から訪れた佐藤観(かん)さんは「さまざまな作品とその作者に触れ合える、素晴らしいイベントでした。来年も参加したいです」と満足そうに話しました。
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