軽米の輝き人 vol.47

12／13

■県高総体女子ハンマー投げ優勝
佐々木真菜香
SASAKI　MANAKA

遠心力を使い磨き上げられたターンで重さ4キロのハンマーを遠くへ飛ばすハンマー投げ。全身の筋力とリズム、イメージ力も必要とされる。昨年5月に行われた第76回岩手県高等学校総合体育大会陸上競技女子ハンマー投げで、軽米高校3年の佐々木真菜香(まなか)さんは圧倒的強さを見せ優勝を果たした。3週間後に行われた第79回東北高校陸上競技大会では40メートル08を投げ、自らの記録を更新した。
中学生の頃は野球部に所属し、特設陸上もこなしていた佐々木さん。軽米高校へ進学後は陸上部へ入部し、先生の勧めで投てき競技を始めた。4キロのハンマーを投げるため、食事トレーニングなどで体重を増やし、デビュー戦からめきめきと頭角を現していった。勢いがついてきた頃、体調不良が佐々木さんを襲う。なかなか回復せず、大会を目前に練習のできない日々が続いた。「このまま辞めてしまおうか…とも思ったが、仲間の励ましや家族の支えがあって復活することができた」と安堵の表情を見せた。
今まで以上に競技に向き合い、がむしゃらに練習に打ち込むことができた。緊張とプレッシャーの中、迎えた最後の高総体。どんどん飛距離を伸ばし、当時の自己ベスト39メートル55で優勝を飾った。東北大会では更に自己ベストを更新。惜しくも念願のインターハイ出場の夢は叶わなかったが、悔いのない高校生活だった。
4月から看護学校への進学を決めた佐々木さん。夢は患者さん一人一人に寄り添える看護師になること。新生活に期待を膨らませ、次の夢に向かって歩み始めた。