■「JICA海外協力隊グローカルプログラム」第1期生が帰ってきました!
~感謝の気持ちを込めて、陸前高田市で報告会~
国際協力機構(JICA)では、JICA海外協力隊が開発途上国に赴任する前に、日本各地で地域活性化の取り組みを学ぶ75日間の地域実習「グローカルプログラム」を実施しています。
今回は、令和4年に本市で実習を行い、海外で2年間のボランティア活動に取り組んだ後、現地での活動を報告するために本市に戻られた2名の帰国隊員と、昨年10月から12月まで本市で活動したグローカル実習生が、それぞれの想いを伝えました。
●中里大介(なかざとだいすけ)さん(活動場所:陸前高田ほんまる株式会社 派遣国:マダガスカル)
マダガスカルでの活動を経て、約2年半ぶりに陸前高田へ帰ってきました。当時はコロナ禍で静かだったまちなかは、別のまちのように活気に溢れていました。派遣国での2年間は一言で言い表せないほどの苦難続きでした。しかし、そんな苦難があったからこそ、今回陸前高田でお世話になった皆さんからの「おかえり!」を聞くことができたこと、そして、「ただいま!」と言えた喜びはひとしおでした。お世話になったこの地で、遠く離れたマダガスカルでの農業改善の活動を自分の言葉で直接伝えられたことで、本当の意味で私の「グローカルプログラム」が完了したと実感しました。
●伊藤弘光(いとうひろみつ)さん(活動場所:陸前高田しみんエネルギー株式会社 派遣国:タイ)
令和4年4月から約3カ月間、陸前高田に滞在しました。当時、美しい三陸の地に憧れてこのまちを訪れましたが、長い歳月が過ぎて忘れかけていた大震災のことを改めて思い起こしました。津波伝承館の見学では、震災の悲惨な状況と人々の懸命な救助の姿に涙が流れました。その後の実習でも、カモシ―やワタミオーガニックランドの皆さんと日々を過ごす中、皆さんが震災を乗り越え、復興に向けてチャレンジをされている姿に感動しました。
タイでのごみリサイクルなどの活動を終え、2年3カ月ぶりに陸前高田に戻り、人々の変わらない力強さを感じました。自然に恵まれたこのまちが、来訪者を魅了し、ますます発展することを願っています。
●水元(みずもと)ひろえさん(活動場所:一般社団法人トナリノ 派遣予定国:エチオピア)
陸前高田では、デジタルの利用格差解消のため、スマホ講座の活動支援、デジタル利用格差の調査・分析・提言、地域ICTクラブの自主企画の3つの活動を行いました。スマートフォンやインターネットの利用に関するアンケート調査を行ったり、市役所へのヒアリング調査を行ったり、初めての経験ばかりで反省点もありましたが、同時に新たな発見も得られました。誰ひとり取り残さないデジタル化のためには、アナログでの対話が必要と痛感した日々。派遣国のエチオピアでも地域の人に寄り添い、持続可能な成果を残せるようにがんばります。
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