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市制施行20周年特別企画 竹内まりやさん×飯塚市長 新春対談(1)

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島根県出雲市

出雲市市制施行20周年の特別企画として、出雲市出身のシンガーソングライターの竹内まりやさんと飯塚市長が対談しました。
まりやさんの「ふるさと出雲」に対する思いや、まりやさんが感じる出雲の魅力、そして次の出雲を担う若者へのメッセージなど、ほかでは知ることができない内容が盛りだくさんです。

〔竹内まりやプロフィール〕
出雲市出身(1955年生)のシンガーソングライター。1978年に音楽界デビュー。1994年に発売されたベストアルバム「Impressions」は売上枚数300万枚を超える大ヒットを記録。2024年10月に発売されたアルバム「Precious Days」が「オリコン週間アルバムランキング」で初登場1位を獲得。69歳7か月での獲得は「アルバム1位獲得最年長アーティスト」記録において、女性アーティスト歴代1位。また、これにより「1980年代、1990年代、2000年代、2010年代、2020年代」の5年代連続でアルバム1位獲得を果たした史上4組目のアーティストとなる。

■高校時代を振り返って
◇甲子園での「大社旋風」
市長:昨年の夏は、まりやさんの母校である大社高校が甲子園に出場し、大社旋風を巻き起こしました。まりやさんもご覧になられたそうですね。
まりやさん:はい。どの試合も素晴らしい内容で心から感動しました。監督と選手の関係のあり方や応援団の一体感など、大社高校を知らない人もすごく引き込まれたと思います。
後日、テレビの撮影の合間に大社高校を表敬訪問して、石飛監督にお話をうかがいました。スポーツなので、勝ってやろうと思う気持ちは当たり前のことだと思うけれど、そこに潜む純粋さみたいなものをこの時代に見ることができ、出雲の人々の良さを代表してくれているようで嬉しかったですね。大社高校の卒業生であることがとても誇らしい夏でした。
市長:最近は、スポーツも音楽も子どもたちがとても活躍しています。インターハイでは、出雲高校の女子弓道部、出雲農林高校の男子カヌー部、出雲北陵高校の男子卓球個人も日本一に輝きました。吹奏楽や合唱も全国大会に出場し活躍しています。
まりやさん:日本一とはすごいですね。出雲は昔から音楽教育も盛んで、私も小学校高学年の時、合奏団で全国コンクールに出場し、銅賞を獲ったのを覚えています。

◇転機となったアメリカ留学
市長:まりやさんは、高校生の時、アメリカ留学されていますよね。
まりやさん:小さい頃から、外国に行きたいという気持ちはずっとありました。アポロ11号の月面着陸の生放送があった時、若い女性の方が同時通訳されていたのですが、その方がどうやって英語を学んだかということをたどったところ、AFSの留学制度で1年アメリカに行かれたことを知り、自分も絶対に行くと決めて、その試験にチャレンジしました。
市長:その頃は、音楽ではなく、英語を使って何かをしようという考えだったんですね。
まりやさん:将来的に英語を生かせれば、くらいに思っていました。中学生でビートルズに夢中になり、もしもいつの日か、彼らとコミュニケーションを取るのであれば英語が必要だと感じたことと、音楽雑誌の編集者になって外国のアーティストにインタビューできる人間になりたいという、漠然とした思いはありました。
結局は、全然違う道に進みましたが、アメリカ留学の1年間は宝物のような体験でした。ホストファミリーは、私を家族の一員として扱ってくれて、さまざまなことを日々親身になって教えてくれました。今でもそのご縁は続いていて、一度出雲にもお越しいただきました。
出雲という場所に住んでいたからこそ、育まれた夢があって、情報が少ないところにいたからこそ、好奇心が育ったと思っています。子どもの頃は、自分の目の前にある自然の美しさとか、出雲の良さを当たり前だと感じて育ってきましたが、大人になればなるほど、実にありがたい所に暮らしていたんだということを、ますます実感しますよね。

■それぞれが思う出雲の魅力
◇全国に誇る「人の力」
まりやさん:市長さんは、どういうところが出雲の良さだと思われますか。
市長:豊かな自然や多くの歴史・文化遺産、また、各産業がバランスよく調和しているところなどいろいろありますが、人の力が一番の魅力だと思っています。
人口が減少している地域では、神楽のような伝統文化がしっかりと伝承されており、地域と子どもたちの繋がりを大切にされています。人口が減少している地域こそ、そういった繋がりは強いし、頼もしいと思いますね。
まりやさん:甲子園での大社高校の応援団の一体感は、どこよりも凄かったですが、それはたまたま高校野球という場所だったわけですよね。出雲の人が持つ、何かでまとまった時の一体感、またその力強さを具現化したもののように感じました。私たちの中には、そうした出雲気質が眠っていると感じたし、それを全国の人が見たときに「あれはすごい!」と思えたわけで、その力を持ってすれば何か素敵なことができるんだと感じました。

◇すばらしい風景
まりやさん:空港から車に乗ると、出雲平野特有の築地松が目に留まります。管理できる職人さんが減っているとか、そういう住まい方をする家も減っているという話は聞きますが、あれはぜひ残してほしい出雲の風景の一つです。出雲の象徴的な景色だと思っています。
市長:築地松の織り成す景観は、出雲地方独特の景観であり、全国に誇り得る貴重な財産と言えます。市では、この美しい築地松の風景を後世に残すため、さまざまな支援をしています。私たちにとっては見慣れている風景ですが、欧米の方からも、この築地松の風景は良い、という声を多く受けており、外国人観光客にも魅力的なものだと思っていますので、しっかり守っていきたいですね。

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