フォーカス 奥出雲創生の現在地 育児休暇座談会(1)

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本町では、「子育てが安心してできるまち奥出雲」を目指して、妊娠期から切れ目のない様々な子育て支援を行っています。
その中で、出産をした母親が最も必要とするのは人的サポート。
現在、核家族化や生涯現役で働く高齢者が増え、母親1人で育児をしなければならない状況がある中、男性が育児や家事を行う必要性が高まっています。生産年齢人口が減少する人材不足の時代において、仕事と家庭の両立が可能となる職場環境づくりが求められています。
本町は、8月21日に、地元事業所と共に「おくいずもイクボス宣言」をしました。この宣言のもと、働く場所や時間等様々な事情により働き方が限定される人でも働きやすい職場づくりを実践していくこととなりました。
今月号では、この宣言をした事業所の中から、男性の育児休暇取得経験者と糸原町長で座談会を行い、育児休暇を取得した体験談を話していただきました。

◆育児休暇を取得した理由は?
錦織：令和4年10月から「産後パパ育休」が創設されたことをきっかけに、妻と相談し、上の子たちの世話をするために取得しました。
砂田：私の所属する開発部門には、育児休暇取得者はいませんでした。なので、次の人が取りやすいよう、第1号として取得しました。
坂井：私は、妻と交代で育児休暇を取得しました。我が家は、3人目である今回が「取得できる最後のチャンス」と妻に勧められたのがきっかけです。
佐伯：私も、妻が「是非」というので、首がすわるまでの3か月間取得しました。
若槻：1人目の時は取得しませんでしたが、次は双子だったため、職場からの勧めもあり取得することを決めました。

◆育児休暇を取得する不安は?
◇会社側も初めての経験
恩田：私は、男性の育児休暇取得者第1号です。職場にとっても初めての事で、育児休業給付金の申請や社会保険料免除の申出など「一緒に勉強しながらしよう」と言ってくれたんです。
砂田：私がする設計業務は、人に仕事がついてる状況もあり、休暇をとる事が非常に難しかったです。繁忙期では半日休み等を利用していましたが、いよいよ育児休暇を取得できる期間の終わりが迫ったので1週間取得しました。上司からは「育児休暇を取得してもいい」と言われましたが、「本当に休んでいいの!?」と、とても不安になりましたね。
若槻：私の職場でも、人に仕事がついてる場合があります。この環境が変われば、もっと取得することができる人が増えると思います。
町長：そうですね。そういった仕事は、途中までやっといて休むという事ができないから難しいですよね。

◇やはり不安なのは経済面
錦織：長く取得すると経済的な不安も出てきます。
佐伯：長くなると賞与にも影響が出てくるので厳しいですよね。
町長：取得していいとは言え、経済面が苦しくなるのはつらいですよね。経営者の立場からアドバイスはありませんか?
川角：私自身は育児休暇を取得していませんが、子どもの出産に立ち合い、とても感動しました。その感動を社員みんなにも感じてほしいと思い、できるだけ育児休暇を取得してもらっています。収入が心配で長く休めないという話がありました。育児休業給付金で給料の約6割もらえますよね。我が社では、※国の両立支援等助成金も活用しています。この助成金の一部を祝い金として支給して、所得が減らないように支援しています。そして、幼児園の送迎や参観日で、遅刻や早退などの有給休暇も自由にとってもらい、管理も自分でしてもらっています。

◆育児休暇中の生活は?
坂井：私は、子どもが11カ月頃に育児休暇を取得しました。、1歳近くになると動き回る様になり、目が離せなくなっていて大変でした。
若槻：我が家は双子だったため、妻が授乳している時にミルクを作って飲ませていました。夜は子どもを寝かせるために、私と妻はなかなか寝る事ができず、当時はハードだと思っていましたが、今となっては、妻との絆がより深まったと感じています。そして、育児に関わることで「お父さんになったんだ」と改めて感じました。
佐伯：子ども1人に対して、大人1人でも手が足りない!と聞いていたので、寝かしつけを妻と交代でしました。その他にも、できる家事はしていましたね。
◇育児休暇はやることがてんこ盛り
坂井：育児休暇中は、家事と赤ちゃんのお世話をしていると、あっという間に時間が経ち、上の子(小学生)が帰宅する時間になります。思っていたより時間がなく、一人で全てをこなすことは大変で、少しでも自分の時間があると思っていた自分が恥ずかしいです。
恩田：私も休んでいるの間は、少しは自分の時間があるだろうと思っていました。

※詳しくは広報紙P8.9をご覧下さい。