■鉄穴流(かんななが)しの用具が寄託され展示しています!
鉄穴流しは山を崩し、比重選鉱でたたら製鉄の原料である山砂鉄を採取する方法です。
奥出雲町ではたたら製鉄が終わった後も、鳥上木炭銑工場の「角型溶鉱炉」が操業を続けたことから、昭和40年代まで鉄穴流しによる砂鉄採取が続いていました。
この鉄穴流しをする人を「鉄穴師(かんなじ)」といいますが、最後の鉄穴師の一人である嵐谷真さん(奥出雲町竹崎)から、ご自身が羽内谷鉄穴や内倉鉄穴(いずれも奥出雲町竹崎)で使用されていた鉄穴流し道具の寄託を受け、奥出雲たたらと刀剣館に展示しました。道具の柄には嵐谷家の屋号「出雲屋」を表す(雲)の焼き印がしるされたものもあります。
「奥出雲の水田の多くは、鉄穴流しで築かれた」と一言で言いますが、これらの道具は往時の奥出雲の暮らしを伝える貴重な資料といえます。
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