安来市立歴史資料館の展示品を通して安来市の歴史を紹介する、このシリーズ。第4回は市史の中でも特に華やかな時代の一つ、古墳時代のお話です。
◆古墳時代の安来市
3世紀まで独自の文化圏を誇っていた出雲地域も、ヤマト王権を中心とした古墳文化に取り込まれ、中海沿岸から赤屋、比田に至るまで多くの古墳が造られます。
安来市の古墳の特徴の一つは、出雲地域で最も有力な豪族の勢力が数百年にわたり造り続けた首長墓が古代出雲王陵の丘(荒島町)周辺に点在することです。
もう一つの特徴は、朝鮮半島由来の金銅装冠飾りや保存状態がとても良い金銅装大刀など、歴史的価値の高い副葬品が多数出土していることです。
このうち、月坂放レ山5号墳(月坂町)出土の短甲、鉄ヤリ、刀剣、矢じり、銅鏡は古墳時代中期の出雲を代表する資料です。短甲とは鉄製のよろいで、高度な金工技術で作られていることから、ヤマト王権の下で生産され各地の有力者に配られたと考えられています。
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