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連載6 知っておきたい安来市の歴史~歴史資料館資料~

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島根県安来市

安来市立歴史資料館の展示品を通して安来市の歴史を紹介する、このシリーズ。第6回は中世の安来を紹介します。

一般的に日本の中世は、平安時代後期(12世紀)~室町時代後期(15世紀)までとされます。武士が台頭してくる時代背景の中、後鳥羽上皇、後醍醐天皇が隠岐に流罪となりました。特に、後醍醐天皇の足跡(そくせき)は市内にもいくつか残っています。
雲樹寺は後醍醐天皇より下賜(かし)された「天長雲樹興聖禅寺」が名前の由来とされ、山門の正面上に直筆と伝わる額があります。また、「大門」と呼ばれる四脚門は重要文化財に指定されています。
雲樹寺と同様に歴史のある清水寺についても、本堂は室町時代の建築で重要文化財に指定されています。
安来市の重要文化財建造物は、この2件だけです。
市内の数少ない中世の発掘調査成果として、油坪3号墳(黒井田町)から出土した陶製の宝篋印塔(ほうきょういんとう)があります。宝篋印塔とは、墓塔・供養塔に用いられる仏塔の一種で、石製が一般的ですが、陶製のものは全国的にみても珍しいものです。
この宝篋印塔は、石製基壇(きだん)(建造物を立てるための土台として石を積んだもの)の上から出土しており、基壇の下には火葬骨が埋葬されていました。骨は南北朝時代(14世紀中頃~末)のものと考えられ、この頃、十神山城を拠点にこの地域を支配下に置いていた松田氏に関係のある人物の墓であることが推測されます。

問合せ:歴史資料館
【電話】32-2767

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