アイルランドからたどり着いた松江
国際交流員 イーサン オブライアン
出雲空港行きの飛行機から松江市を囲んでいる緑の山々と清い海と水が見られて一目で魅せられました。あれ程の鮮やかな景色は、出発地のアイルランドにも途中で泊まった東京にもありませんでした。
私はダブリン出身で、高校の時はアイルランドの真ん中のウェストミーズ県に通っていて、大学院生の時はコーク市に住んでいたので、アイルランドのあちこちに住んだことがあります。ダブリンは歴史豊かな首都です。ウェストミーズ県では緑豊かな景色がどこでも味わえます。コーク市は20万人の人口と綺麗な街並みを持っているので、私にとってアイルランドの最も居心地の良い都市です。そして、松江市に着いた時、以前に住んでいた複数の地域の良いところが全部揃っていると思いました。
いろんな地域に住んだことがありますが、一番長い間住んだのは出身地の南ダブリンにあるタラ町でした。タラと言えば、サッカーが強い町です。わずか徒歩5分でアイルランド代表の最多得点記録を持つロビー・キーンの元家がありました。元マンチェスター・シティの選手リチャード・ダンもタラ出身で、元チェルシーの選手ダミアン・ダフも隣のバリボーデン町の出身です。2002年日韓W杯でのキーンとダフの素晴らしいプレーを覚えている人は少なくないと思います。松江の有名なアイルランド人小泉八雲のように、タラの人々も怖い話が大好きです。タラのすぐ隣に林に覆われている坂があります。頂上まで登ったら、廃墟を見つけられます。町の人々に聞いてみれば、その廃墟について様々な超常的な話が出てきます。
小さい時から、両親が僕を海外旅行に連れて行ってくれました。毎夏、フランスやイタリアで2~3週間を過ごしました。それからずっと新しい地域と文化に触れたくて、2016年に東京に引っ越しました。アイルランドに戻った後、日本の文化をもっと知りたくて、松江の豊かな歴史、文化とアイルランドの関係を知り、松江市に配属されることを求めました。現在、松江市でこのコラムを書いていることは本当に嬉しいです。これから松江と島根の隅々まで探ることをとても楽しみにしています。
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