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自治体の皆さまへ

国際交差点vol.38

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島根県松江市 クリエイティブ・コモンズ

Slowly but surely/ゆっくり、だけど確実に。
マドゥリ・カシバトラ

こんにちは。私はインド出身のマドゥリ・カシバトラといいます。島根大学に勤務する、ステキなインド人男性と結婚したのを機に来日しました。私にとってまさに人生を変える出来事です。松江が私の「家」になって8年になります。2人の子どもの親となり、今はALTとして自分のキャリアを築きながら、親としても学び歩み続けています。
松江での生活は悲喜こもごも、様々な感情が見事に混在しています。松江に到着した時、多くの雪が南インド出身の私を迎えてくれました。美しい景色を楽しむ一方で、ベジタリアンフードが無い、コミュニケーションがうまく取れないなど、数々の問題に直面しましたが、言葉が最大の難関でした。その土地の言葉を学ぶことが、その土地を楽しむための最良の方法であることは知っていましたが、松江に住み始めて、それが唯一の方法だと改めて気付かされました。
日本ではあらゆるシーンで紙の書類が必要で、些細なことでも自分で行うのは不可能だと感じました。例えば、インドでは銀行に行かなくてもインターネットで手続きが出来ましたが、日本ではまだそのようなサービスはありませんでした。また、病院の予約は通訳がいれば何とかなりましたが、赤ちゃんの急な受診の時に通訳サービスを利用出来ず、とても孤独で辛い思いをしました。
そこで私は松江での生活を快適に充実させるため、日本語の勉強を必死でやりました。子育てと仕事を両立させながら、少しずつ、しかし確実に。この道のりはとてもハードなものでしたが、いつしか日常生活を一人でこなせるようになりました。
この長く孤独な旅で、私は多くの人に助けてもらいました。特に「保育園」制度のサポートは大きかったです。私の周りのマルチタスクをこなすお母さんたちは、優雅で自信に満ち溢れています。そんな前向きな姿勢から、私は力と希望をもらっています。また、子どもたちは多言語・多文化な環境で成長する機会を与えられています。このことは彼らの人格形成に役立つと確信しています。
現在の故郷(松江)と以前の故郷(インド)の間には、協力の機会があると思います。私たち夫婦は感謝の気持ちを忘れずに、外国人と日本人が相互理解し合えるイベントを開催し、これからもどんな小さなことでもサポートし、地域に貢献できるよう最善を尽くしたいと思っています。

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