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シリーズ「松江の匠(たくみ)」

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島根県松江市 クリエイティブ・コモンズ

市は長年にわたり地域産業の発展に貢献された技能者を表彰しています。
令和五年度松江市手作り産業優良技能者表彰

■No.3 坂田博史(さかたひろし)
有限会社松江皆美館(末次本町)
(奨励賞受賞)
推薦団体…松江調理師会

匠は、両親が共働きだったこともあり、こどものころから自宅で料理をする機会が多くありました。その影響もあってか、次第に料理の道を志すようになり、開星高校の調理科へ進みました。卒業後は市外の旅館で修行を積んだ後、平成14年から皆美館(末次本町)で働き始めました。匠はその当時、料理長であった佐藤治秀氏に強く影響を受けました。佐藤氏の料理の技術や知識はもちろん、料理にかける思いにも感銘を受け、「佐藤氏を見て、自分はまだまだ未熟であることに気づかされた」と匠は話します。
匠は今年の4月、佐藤氏の後任として料理長に就任しました。料理長に就任してからは、就任する前には気づかなかった苦労や責任があることを日々感じており、「まずはこれからひとつひとつ積み重ねていくしかない」と話します。
四季に合わせて献立を考えることも、料理長の役割のひとつです。匠は料理を提供する上で、味の抑揚や季節感を感じてもらうことを特に大切にしており、それぞれの季節を生かした構成となるよう、色彩も意識して献立を考えています。また、食材の産地を示すことで、お客様に風景が伝わりやすい工夫も行っています。
職人として心掛けていることを伺うと、「料理とは、単純に切る・焼く・揚げるといった作業のことではなく、その先に食べる人がいることを常に考えながら手を動かすことである。安直にならず、『調理』を超えて『料理』であるべき」と話したのが印象的でした。
匠がこれまで培ってきたお客様への思いやりと情熱は、提供される料理の中にしっかりと込められています。

問い合わせ:ものづくり産業支援センター
【電話】60-7101

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