■市民みんなで「おもてなし」
寺島:ドラマをきっかけに観光客が増えると思いますので、おもてなしの心を大事にしたいですね。頑張って話しかけたりしなくても、堀川遊覧船に手を振るだけで、とても喜んでもらえるしウェルカム感は伝わると思います。旅の良い思い出になるので、ぜひ、堀川遊覧船を見かけたら手を振っていただきたいです。私自身も観光客で来たときにそれがすごくうれしくて温かい気持ちになったので。
上定:手を振って「おもてなし」を表現するのはいいですね。JR西日本の豪華列車「トワイライトエクスプレス瑞風」が宍道駅に到着するときに、宍道のみなさんが旗を振って歓迎され乗客の方々に喜んでいただいています。「ばけばけ」を機に「おもてなしの心」が芽生え育まれることを願っています。
寺島:いまだに八雲が書いた本をガイドブック代わりにする外国の方がいると聞き、八雲がなぜそこまで詳細に松江のことを書こうと思ったのかと考えると、やっぱり松江に暮らす人たちとの交流の中で、心に響くものがあったからだと思います。八雲が愛した松江の人々を知っていただくいい機会なので、観光客の皆様を温かく迎えたいですね。
小泉:八雲が松江を愛した理由は大きく4つある気がするんですよ。1つは、しっとりした陰のある松江の風景。次には、怪談や伝統文化など古いものが残っていること。それから、意外にも西洋文化を早くから摂取してて、毎朝牛乳が飲めるとか、洋食を作れるレストランのシェフがいたとか。もう一つは、何といっても絶対裏切らない信頼できる松江の人間性。その4つとも松江に残っていると思うので、そういう松江のよさを感じていただきたい。そのためにも、とにかく受入れの努力をしていかないといけませんね。本当に来てよかったと言っていただけるよう我々もスタッフ全員で頑張っていきますし、朝ドラを応援していきたいと思います。
上定:「ばけばけ」を通じて、本市の価値や魅力を市民のみなさんに再発見してもらいたいですね。八雲の存在によって、松江は「国際文化観光都市」となり、本市の観光戦略プランの中に「Authentic Japan(ホンモノの日本)があるまち松江」と自信を持って掲げられます。「ばけばけ」をきっかけに、市民のみなさんの松江に対する愛着や誇りが育まれ、こどもたちや若い世代がオープンマインドを持って、世界へのチャレンジを志すようになることを期待しています。
協力:小泉八雲記念館
対談場所:小泉八雲記念館、小泉八雲旧居
現在、小泉セツの企画展開催中
この機会にぜひ訪れてみませんか
<この記事についてアンケートにご協力ください。>