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GOTSU世界冒険譚 第1回 遠いけれど、とっても近い国[エジプト]

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島根県江津市

昨年12月、江津市から泉裕子指導主事がJICA教師海外研修(教育行政コース)に参加しました。この研修は学校の管理職、教育行政職を対象に、国際理解教育・開発教育を推進する人材育成を目的として実施されました。エジプト・アラブ共和国で体験したことを4回に分けてご報告します。
今回は「エジプト」という国について、そしてエジプトと日本との関係についてお伝えします。

■遠いけれど、とっても近い国「エジプト」
現在日本からエジプトへの直行便がないため、私たちはカタールで乗り継ぎ、日本から約1日かけてエジプトに到着しました。
日本からこんなに遠いエジプト。エジプトの地に降り立つと、人々の顔立ち、服装、ヒジャブ姿の女性など異国感たっぷりです。しかし同時にどこか懐かしさも感じ、なんとも言えない不思議な感覚に包まれました。
バスから見るカイロの風景に私の目はくぎ付けになりました。3車線の道路を5列になって走る車、ノーヘルや2人乗りのバイクも当たり前。人口密度の高いカイロでは道路も車であふれかえっています。信号のない道路を車やバイクは常にクラクションを鳴らし、お互いにコミュニケーションを取りながら車線を変える様は、見ていて飽きない光景でした。人々はその間を絶妙なタイミングで横断し、路上では自転車がパンやバナナのお店になっています。
そんなのどかな光景を見たかと思えば、街のあちこちで軍や警察が銃を持って街を警備しています。これらも日々過ごしているうちにいつの間にか日常になり、気がつけばクラクションも心地よいBGMになっていました。私は日本の当たり前が通用しないエジプトという国にすっかり心奪われました。
エジプトの人はフレンドリーで、微笑みながら手を振ってくれることもよくありました。親日家も多く、日本語を勉強している人が多いのにも驚きました。
彼らに日本語を勉強するきっかけを聞くと、「子どもの頃に出会った日本人観光客が優しかったから」「親戚と結婚した日本人がとても尊敬できる人だったから」と答えてくれました。会ったことのない日本人の素敵な話を聞きながら、私は日本人であることに誇りを感じ、その人たちに感謝せずにはいられませんでした。そして今回私が会ったエジプトの人に自分も同じようなことができているのか?日本人の国民性や自分自身のアイデンティティについても考えるきっかけになりました。
遠いと思っていたエジプトで、想像以上に日本が受け入れられている事実。そしてその後私たちはこの研修でさまざまな教育現場を訪問しました。そこでエジプトが日本と本当に近い国だということを私は知ることになるのです…。(次号へ続く)
学校教育課学事係 泉裕子指導主事

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