■第2回 板井川城跡(いたいがわじょうあと)・宇津川城跡(うづかわじょうあと)
今年11月16日(土)・17日(日)に益田市において「第31回全国山城サミット益田大会」が開催されます。これにあわせ、本連載では市内の代表的な山城を紹介します。
美都町の板井川と宇津川には、それぞれ板井川城跡と宇津川城跡があります。
板井川城跡は、板井川の奥まった場所にあり、茶ノ木(ちゃのき)~若杉(わかすぎ)~芋原(いもばら)を経て安芸国(あきのくに)(広島県西部)に抜ける街道が麓を通ることから、この街道を通って攻めてくる敵に備えた城と考えられます。尾根を分断する堀切(ほりきり)(尾根伝いに攻められないよう、尾根を分断するように掘られた堀)が何重にも築かれた堅固な山城でした。南北朝時代の1341年と戦国時代の1561年に合戦が行われ、1561年の戦いで益田氏に攻略されました。
宇津川城跡は、宇津川のまちと矢原川を眼下に収める位置にあります。尾根の先端を要塞化していて、主郭(しゅかく)(中心となる平坦な面)の前面に曲輪(くるわ)(平坦にした面)が三段ほどあり、まちから見上げると威厳のある立派な姿であったと考えられます。また、主郭の背後には堀切があり、後方にも備えています。戦国時代の1556年、激しい戦いの末、益田氏に攻略されました。
問い合わせ先:市文化振興課
【電話】31-0623
<この記事についてアンケートにご協力ください。>