◆わがとこ文化財
◇シャーラ船
シャーラ船は精霊船(せいれいぶね)がなまったものです。昔は1メートル位の船で各家庭毎に流したものですが、明治の中頃、船から流したお供え物を拾って食べたと思われる人の間に、疫病が流行したため現在のようなかたちの船にして、遠くに流し疫病を防いだそうです。
シャーラ船流しは盆にあの世から帰られた精霊を供養して送り帰す行事であり、依代(よりしろ)として塔婆(とうば)を使います。これはインドの古い言葉で、仏塔を意味するストゥーバを音写した卒塔婆(そとば)を略したものです。霊界で迷うことのないよう施餓鬼(せがき)という行事を経て、盆中各家庭で供養します。
観音菩薩等に守られて霊界に帰っていただくため、送る時にはご詠歌をお唱えしますが、これは西国の三十三の観音霊場に奉納された和歌で、有名なものでは京都の清水寺等も入っています。
毎年こうして送ると、やがて霊界に赴く我々としても、大変心安らぐものであります。
※ご詠歌には楽譜もあり、常福寺で練習できます。
西ノ島町文化財保護審議委員
口村 光房
8月17日(木)、お盆の風物詩である行事「シャーラ船」が執り行われました。今年は台風の影響で一日順延になりましたが、大勢の人に見守られながら無事に沖へと向かいました。
◆10月の主な行事予定
・10月3日(火)〜10月中旬頃まで ふるさと教育展(いかあ屋)
・10月8日(日) 秋季グラウンドゴルフ大会
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