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議会だより(1)

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島根県西ノ島町

◆第505回西ノ島町議会6月定例会一般質問(要約)
◇吉田 歳造 議員
・中学校の部活動の地域移行への取り組みについて
(質問)
公立中学校の部活動の地域移行については、地域の実情の応じて可能な限り早期の実現を目指し進めるとの提言がスポーツ庁から示され、全国の自治体でそれぞれの地域事情に応じた、様々な取り組みが進んでおり、一日も早い議論の場が必要と考える。
この提言を町では、どのように受け止めているか伺う。

(回答)教育長
中学校の部活動の地域移行については、「教員の働き方改革」の一環としても大変、重要であることから、部活動の種類や教職員の構成、学校規模などを勘案して検討していくべきと考えている。
本町においても、学校と教育委員会で協議を始めたところで、部活動は競技の指導のみならず、好ましい人間関係を構築したり、学習意欲の向上・自己肯定感・連帯感の涵養(かんよう)等を図ったりと、教育的意義を有していることから、生徒一人ひとりの特性や能力を理解した上で指導に当たることが重要であると考えている。
そういった面では、教員が指導に当たることが適切であると考えるが、現在、部活動は教員の献身的な勤務によって支えられており、長時間労働の要因になったり、経験の少ない教員の負担になったりすることも考えられる。
島根県教育委員会は『当面の対応として、地域移行を見据えながら、部活動指導教員をサポートする外部指導者を充実させ、部活動を集団指導体制にすることによって教員の負担軽減を図る。そして、集団指導体制を通じて外部指導者が生徒との人間関係を構築し、指導の質が向上した後に、段階的に部活動の地域移行を実施していく』という案を出している。
本町もそのような体制からのスタートになるのではないかと考えているが、本町では、指導者の確保から困難が予想されるため、部活動の指導を希望する教員については、引き続き休日にも指導ができるような仕組みを構築し、生徒の利益を優先しながら、持続可能な部活動と教員の負担軽減の両方を実現できるよう学校や関係機関と協議を重ねて行きたいと考えている。
まだ、関係者の間でも十分に理解が進んでいない部分も沢山あるので、引き続き西ノ島中学校にあった部活動の在り方について検討する。

(質問)
部活動が地域移行するときの受け皿について、現在、青少年のスポーツクラブや、一般のスポーツクラブが母体となって、多年齢型、多趣向型、多種目型の総合スポーツクラブを結成し、指導者の育成を図りつつ、部活動の受け皿としての機能が持たせればと思うが、所見を伺う。

(回答)教育長
本町には様々な社会教育関係団体が存在しており、子供たちの健全育成や自らの健康増進、上位の大会への出場を目指すなど、それぞれの目的で活動している。
総合型クラブの設立については、部活動の受け皿としてだけでなく、社会教育や地域の活性化、健全育成や生きがい対策といった様々な観点から総合的に検討していく必要があると考える。
そこで、部活動の地域移行における受け皿としては、競技の指導のみならず、教育的配慮を要することから、関係者の合意形成や条件整備等を含め、部活動の地域移行の受け皿になり得るためには何が必要か、これからも、学校や関係機関と議論していきたいと考えている。
時間はかかると思うが、総合型クラブという選択肢も含め、社会教育関係団体や他町村との連携も視野に入れ、どのような体制が西ノ島の子供達のためになるのかを考え、前向きに検討する。

◇﨑津 惠吉 議員
・黒木御所の環境整備について
(質問)
後醍醐天皇行在所跡を囲ってある朽ちた柵を撤去し、ゴールデンウィークの観光客で賑わった時も、行在所跡は更地のままで、今もこの状態が続いている。
今後、行在所跡をどのように整備、保存していくか伺う。

(回答)町長
黒木御所は、昭和33年に県指定の史跡として登録され、その所有者は宗教法人黒木神社であり、管理責任者は黒木神社及び黒木御所顕彰会となっている。
文化財であるが故に、関係法令の規制等を受けるが、島根県文化財保護条例では、第一義的には所有者が当該文化財の管理をしなければならないとされている。
また、所有者に特別の事情があるときには、管理責任者を選任して管理にあたらせることとされている。
こう言った事情から町としては、まずは所有者及び管理責任者に適切に管理していただくために、必要な働きかけを行う考えである。

(質問)
黒木御所展望所下が崖の崩落、木々の倒木、シイの木の増殖等により御所の景観が悪化している。
黒木御所も観光資源の一つであり、景観の改善整備を急ぐべきと考えるが、整備の実施予定はあるのか伺う。

(回答)町長
議員指摘のとおり、黒木御所から島前湾を臨む景観は、様々な要因により悪化していると認識している。
基本的には、1点目の質問と同様に、まずは所有者や管理責任者において、どのように考えているかが、重要である。
5月には、展望所付近を含む範囲の雑木を除去し、崩落対策を兼ねた整備について、所有者と県や町の担当課が合同で現地視察を行っており、町としても、引き続き今後の整備について関係者と共に協議して行く。

(質問)
黒木御所の護岸は、ブロック積みで大波の影響を受けやすく、一部海岸先端部は崩落しており、今後、連鎖的に崩落することが心配されるが、観光客や地元の人が安心して周遊できる、護岸の環境整備が必要であると思われるが所見を伺う。

(回答)町長
黒木御所周辺の海岸護岸は、平成19年度の災害や、それ以降の台風などの波浪等により、護岸崩落や周回道路の斜面崩落等の危険性があるため、現在は通行止めにしている。
これらをすべて安全に改修するには、多額の費用を要することから、国の補助事業等の有利な財源が活用できないか調査をしたが、現時点では、当該する事業が見当たらない状況にある。
議員指摘のとおり、西ノ島町の観光や文化財保護の観点からも、黒木御所周辺の改修は重要課題であると考えている。
時間を要することと思うが、引き続き事業化に向けた取り組みができないか関係団体と協議をして行きたいと考えている。

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