◆吉田 歳造 議員
◇町民の幸福度、満足度アップについて
本年度は、第6次西ノ島町総合振興計画や西ノ島町地域福祉総合計画等の策定時期になっており、それに伴い各種のアンケートが実施された。総合振興計画のアンケートに「あなたは、どの程度幸せだと感じますか?」と言う質問があり、集計の結果、「とても幸せ」「やや幸せ」「普通」の合計が約90%だったが、「普通」と答えた方が50%近くおられた。これでは幸福度の高い町とは言えないのではないか。10年後の幸福度を聞かれると、さらに幸福度が下がっている。幸福度、満足度アップが重要と考えるが、これらをアップさせるためには何が必要か。地域福祉総合計画のアンケートの中に「地域の助け合いが必要だと思うか」と言う質問があり、「必要」「どちらかと言えば必要」との回答が90%近くあったことから、多くの方が地域の助け合いや支え合いが必要だと思っているようである。地域の助け合いや支え合いによってより安心安全な町が実現し、幸福度、満足度がアップするのではないかと考えるが、町長は、このアンケートの結果をどのように受け止め、町の施策に活かしていくか伺う。
回答:町長
総合振興計画策定にあたり、住民の皆様にお願いをしたアンケートの中で現在の幸福度を尋ねており、「とても幸せ」「やや幸せ」との回答が42%、「普通」が48%であった。また、「とても不幸」「やや不幸」との回答は合わせて4%という結果となった。「普通」という回答を除いて考えると、「不幸」を感じている方も少数ながらおられる一方で、4割の方は「幸せ」ということを感じているという結果については、大変うれしく思っている。また、同じアンケートで「10年後の幸福度」を尋ねたところ、「とても幸せ」「やや幸せ」との回答が24%、「普通」が29%あり、「わからない」が29%で一番多かった。「とても不幸」「やや不幸」との回答は8%だった。この2つの結果を重ね合わせて見ると、現在は「幸せ」「普通」と感じている方の約4割が、10年後は「わからない」と回答したのではないかと考えられる。なにぶん10年後のことを尋ねているので、いろんな情勢が変わる中で「わからない」という回答が多かったのも無理からぬところであり、この設問での幸福度は下がる、ということは現状においては当然の結果だと思っている。
議員は今後の幸福度、満足度のアップへの鍵を、別のアンケートである地域福祉総合計画の﹁地域の助け合いを必要だと思うか﹂という質問の回答に求めておられるが、総合振興計画のアンケートの中で、幸福度アップへ必要なことそのものを自由記述形式で伺っている。その回答で一番多かったのは自分自身や家族の健康であり、2番目が仕事やお金といった経済的な側面、その後に地域や職場の良好な人間関係、そして趣味や好きなことができること、などの項目が続いた。まずは自分自身の生活を心身ともに豊かに、穏やかに過ごすことが幸福度アップには必要で、その前提として健康面を重視している方が多いという結果だと受け止めている。
町としては、このような声に応えるべく、健康づくりや医療・福祉の充実、産業の振興、地域経済の活性化といったところを通じて住民の幸福度の向上に寄与できる、こういった政策に取り組んでいきたいと考えている。
◇総合型スポーツ。文化クラブの必要性について
この西ノ島では様々な課題が山積しており、それぞれの課題を解決するには、町民の助け合い支え合いが必要である。そのためには、各々の結びつきを更に強める必要がある。そこで、多年齢、多種目で多目的な総合型スポーツ・文化クラブを設立してはどうか。日頃は好きなスポーツや文化活動を通してお互いの関係を深め、築いたチームワークで、ボランティア活動や支援活動にも積極的に参加できればと考える。社会教育や地域の活性化、健全な生きがい対策として、このような総合型スポーツ・文化クラブ設立の必要性について伺う。
回答:町長
議員ご指摘のとおり、これからの地域社会では、助け合いや支え合いということが、ますます必要になってくると思っている。町では、災害時の避難支援については、自治会など関係機関と連携して対応を図っており、介護・福祉の面では、配食サービスや会食交流などの活動を行う団体への支援を行っている。いずれの取り組みにも、住民同士の助け合いや支え合いが欠かせない。議員のご意見は、これらの取り組みを更に推し進めるために、総合型スポーツ・文化クラブを結成して横のつながりを構築し、地域貢献活動に参加する仕組みづくりというところまで進めてはどうか、というご提案と思う。
現在、町内で約40団体450名ほどの方がスポーツや文化、社会奉仕活動を通じて、心身の健康維持や人との交流、社会貢献などに喜びを感じ、楽しみながら活動しておられる。自主的に集い、自分の生きがいとして活動することで、そこに関わる方々の人生も豊かなものとなる、そのような活動に対しては、町としても出来る限り支援を続けていきたいと考えている。
ボランティア活動の原動力はその自発性にあり、誰かに強制されたり、義務で行ったりするものではないと思っている。ご提案にあった総合型スポーツ・文化クラブについても、各団体が互いにつながりを持って、自ら率先して立ち上げる、ということが最善ではないかと考えており、現状では各団体からそうした声は上がっていないものと認識している。従って、今直ちに、町が主導で設立を検討する時機ではないと考えているので、ご理解をお願いしたい。
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