木次千歯って聞いたことありますか。
千歯こぎは、稲の穂を脱穀してもみにするために使われた農具です。コンバインの無かった時代には、脱穀作業の主役を務め、多くの農家で使われていました。
たたら製鉄が盛んだった頃、鉄は木次に集められ、松江などへ出荷されました。現在の木次町八日市地区は、その鉄を利用し、鍬などの農具を作る鍛冶屋が数多くあったところです。
江戸時代末から明治時代になると、稲の脱穀が効率的にできることで重宝された千歯こぎの製造が盛んになります。作られた千歯こぎは、行商人によって中国地方にとどまらず大阪や北陸、九州など全国各地へと販売されたことが知られています。木次千歯は、言わば“千歯こぎのブランド”だったのです。
雲南市教育委員会では、地域ブランドであった木次千歯の歴史を調べています。「うちの蔵の隅っこに千歯こぎがあるよ」という情報がありましたら、文化財課までぜひ、お寄せください。
問合せ:教育委員会文化財課
【電話】0854-40-1075
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