■Vol.23 50歳を過ぎたら1年に1回PSA(前立腺特異抗原)検査を受けましょう!
◆前立腺とは
前立腺は男性だけにある臓器です。膀胱の下に位置し、尿道を取り囲んでいます。前立腺の働きは前立腺液の分泌です。前立腺液には、PSAというタンパク質が含まれており、そのほとんどは精液中に分泌されますが、ごく一部は血液中に取り込まれます。
◎図1 前立腺の構造
(※詳しくは広報紙P16をご覧ください)
◆前立腺がんとは
前立腺がんは中高年の男性に多く発見されており、前立腺がんの罹患(りかん)数は近年急激に増加しています。日本全国の男性において罹患数が最も多いのは前立腺がんであり、令和元年に前立腺がんと診断されたのは94,748人でした。
前立腺がんのリスクを高める要因として、前立腺がんの家族歴、高年齢が明らかにされています。
前立腺がんは45歳頃から増え始め、55歳から急激に増加しています。
《症状》
早期の前立腺がんは、多くの場合自覚症状がありません。進行すると、尿が出にくい、排尿の回数が多い、血尿、腰痛などの骨への転移による痛みがみられることがあります。
《検査》
主な検査はPSA検査、直腸診です。これらの検査で前立腺がんが疑われる場合には、画像検査や前立腺生検などを行います。
◎図2 罹患数と死亡数(全国、全年齢)
資料:国立がん研究センターがん対策情報センター
Source:Center for Cancer Control and Information Services,National Cancer Center,Japan
◆PSA(前立腺特異抗原)検査 3,300円
~血液検査です!~
前立腺がんを早期発見するための最も有用な検査です。がんや炎症により前立腺組織が壊れると、PSAが血液中に漏れ出し増加します。前立腺がんは早期に発見すれば治癒することが可能です。
前立腺がんを早期に発見するため、50歳を過ぎたら1年に1回はPSA検査を受けましょう。家族に前立腺がんの方がいる場合は発症リスクが高くなるため、40歳を過ぎたらPSA検査を受けることをお勧めします。
基準値:0~4ng/mL(年齢によって基準値を下げる場合もあります)
※PSA検査は、雲南市の集団特定健康診査でも実施されています。
問い合わせ・予約先:雲南市立病院 保健推進課
【電話】0854-47-7510
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