■第48回:「夜は暗くして寝た方がいいんですか?」
このシリーズでは総合診療医が患者さんからいただいた質問をもとに市民の皆さんが困っている症状や疑問について解説します。
先日いただいた質問はこれです。
「夜は暗くして寝た方がいいんですか」
夜間の照明の明るさに関してはさまざまな研究が行われていますが、最近の研究では、睡眠時の部屋や外の明るさと脳梗塞のリスクについて調査されています。
最近の研究結果によると、「夜間の照明は脳血管疾患リスクを高める」といわれています。
特に夜間明るい中で寝ていると、交感神経の興奮状態が続き、血圧の上昇などが起こり、脳梗塞のリスクを20%程度上昇させていることが分かっています。
またいくつかの研究でも明かりがついている中で寝ていることによって、糖尿病や心臓疾患の危険性が高まることが分かっています。
1日の疲れを癒し、自律神経を休めて、副交感神経をオンにするためにも、夜間の睡眠に関しては、できるだけ暗くした状態で寝られるようにしていきたいですね。
◎睡眠中の照明が脳梗塞のリスクを20%上昇させる可能性があります。
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