◆町債(借金)と基金(貯金)の残高
一般会計の町債残高は、繰上償還の実施や町債発行額の減少により、昨年度から6億4千1百万円減少しました。しかし、新庁舎の建設以降、町債残高が100億円を超える厳しい状況が続いています。一般会計でみると、本町は同じ規模の団体(類似団体)と比較して、町民一人当たりの町債残高が約2倍あり、今後も計画的な事業執行、繰上償還が必要だと考えています。病院・水道・下水道会計の町債残高は3億5千5百万円減少しています。
※建物や道路、水道などの整備をするときは、国や金融機関からお金を借りて整備します。
基金は、繰上償還の財源として減債基金を取り崩すなどしたため、昨年度末から1億6千万円減少して37億8千万円余りとなりました。令和5年度以降も、基金を取り崩しながらの財政運営となると見込んでいますが、国債などの運用益も確保しつつ、各事業の財源として有効に活用していきます。
※基金には定額運用基金と国保会計基金を含む
◇町債(借金)と基金(貯金)の残高
◆まちの財政の健康状態を表す指標
◇実質公債費比率(3カ年平均)…9.3%(昨年度9.4%)
家計に例えると、年収に対してローンの年間返済額が何割あるかを表しています。
3カ年平均の値は、昨年度から0.1ポイント改善しました。しかし、単年度比率は0.7ポイント悪化していて、今後は公債費の増加に合わせて指標が悪化する見込みです。大規模建設事業の実施を平準化することで、町債の年間返済額も平準化していく必要があります。
◇将来負担比率…44.9%(昨年度45.5%)
家計に例えると、生活費や学費、家のローン、子どもへの仕送り費用など「将来負担しないといけない費用」の合計が、年収の何年分あるかを表しています。昨年度から0.6ポイント改善しています。繰上償還を実施し、町債残高が減少したためです。
◇経常収支比率…96.7%(昨年度92.5%)
人件費や扶助費、借金の返済費用のように毎年度決まって支払われる経費が、税金や普通交付税などの「使い道が限定されない毎年度経常的に収入されるお金」のうち、どの程度を占めているかを表しています。
比率が100%に近くなると、自由に使えるお金が少なくなり、財政にゆとりがなくなります。物価高騰により光熱水費等の経常経費が増加したため、数値は悪化しました。
◆新型コロナウイルス感染症対策経費…2億4千4百万円
令和2年度から続くコロナ禍も3年が過ぎました。「感染予防対策」として5千7百万円、「事業者等の支援」として1億1千8百万円、「地域経済の活性化対策」として6千9百万円の費用がかかりました。令和4年度の主な事業は以下のとおりです。
◇感染予防対策
・ワクチン接種費用…4,875万円
・集会施設等空調設備・トイレ改修…650万円
・保育所感染対策用品購入…140万円
◇事業者・個人等の支援
・畜産事業者飼料価格高騰支援…3,685万円
・福祉事業所等電気代等高騰支援…480万円
・温浴施設燃料価格等高騰支援…432万円
・和牛繁殖農家子牛価格下落支援…204万円
・運送事業者燃料価格高騰支援…86万円
・学校給食材料価格高騰支援…67万円
・住民税非課税世帯等臨時給付金…4,256万円
・灯油券配布事業…2,033万円
・子育て世帯等臨時給付金…564万円
◇地域経済の活性化
・元気回復券…4,952万円
・プレミアム商品券…1,944万円
◆町民1人当たり・1世帯当たり
人口:4,506人
世帯:1,999世帯
[令和5年4月1日現在]
◇使った費用[一般会計]
1人…184万円
1世帯…415万円
◇負担した税金[一般会計]
1人…11万円
1世帯…24万円
◇借入金残高[一般会計]
1人…228万円
1世帯…515万円
◇借入金残高[全会計]
1人…312万円
1世帯…703万円
◇基金残高
1人…84万円
1世帯…189万円
<この記事についてアンケートにご協力ください。>