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自治体の皆さまへ

〈特集〉未来への可能性あります。

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島根県飯南町

「飯南町ってどんなまち?」―。皆さんはどう答えますか。

◆私にもできることがある
「飯南町をよくしていくのは町民自身なんだ」―。そう話すのは門所詠子さん(下赤名)です。この日は、長生き体操の会場で地域の皆さんに「飯南本執筆講座」を受講し、自ら執筆した記事が掲載されている書籍「余白の中で。」を紹介していました。
門所さんは、昨年2月から町企画のブランドメッセージプロジェクトに参画。「最初は友人に誘われ、何気なく参加してみました」と門所さん。Iターン者や若い世代の人など、これまで話したことのなかった人たちの話を聞いたり、まちのことを真剣に考えたりすることで、自分の中にあった「まちづくりは役場のすること」という固定概念が覆されたそう。
「のほほんと暮らすだけではもったいない。やりたいことや志を持って暮らしたいと思いました。飯南町を好きな気持ちがあれば、自分にもできることがある」と門所さん。ブランドメッセージ決定後も、書籍「余白の中で。」の記事執筆など、自分なりにまちづくりにつながる取組を楽しんでいます。

◆皆さんからの声
門所さんが参画したブランドメッセージプロジェクトを町が企画したきっかけは、皆さんの声でした。
町は皆さんからの声を聞くため、座談会を実施しています。そこで、「まちの目指す方向性が分かりづらい」などの声が聞かれました。
また、町外在住の出身者や本町に縁のある人たちへのアンケート調査(共同研究:島根県中山間地域研究センター)でも「まちを応援する方法を知りたい」などの回答が多くありました。
そして「情報発信の不足」「つながりを持ちたい」という意見は、町民・町外在住者の共通の意見でした。
これらの意見や、町民の皆さんに「まちの目指す方向性」が伝わっていないことは、町として大きな課題。町ではこれらの意見に対応するため「ブランドメッセージ」を町民の皆さんと作成・展開する過程により、まちを真剣に思い行動する人の増加を図ることに。
町民の皆さんと、飯南町の魅力やこれからの将来を考えることにしました。

◆これまでの動き
まちの目指すべき理想の姿や、このまちの魅力を表す「ブランドメッセージ」の作成を、東海大学河井孝仁(たかよし)教授の監修のもと実施。高校生から70代まで幅広い世代28人がワークショップに参画しました。
その後「ブランドメッセージ総選挙」を実施し、ブランドメッセージは「余白あります。」に決定しました。

◆まちの未来に向けて
ブランドメッセージプロジェクトは、全国広報コンクール「広報企画部門」で、住民の目線を活かした作品が対象の「読売新聞社賞」を受賞。行政だけの取組ではなく、主体的に参画した町民の皆さんとの官民一体となった地域づくりが評価されました。
この取組に参画した門所さんは「町民一人一人の気持ちや行動が、子どもたちにも伝わるし、まちを良くしていくんだと思えるようなりました」と話します。
町民の皆さんがまちづくりに参画し、まちに誇りを持ち暮らす人や、まちのことを自分事として真剣に考える人が増えることで、地域が持続的に発展するはずです。
今後も「『余白あります。』オリジナルグッズコンテスト」や「活用ワークショップ」など取組を継続し、皆さんと共に、よりよいまちの未来を目指します。

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