【飯南病院便り】
◆来年の夏に向けて熱中症について改めて知ろう
島根大学医学部附属病院 研修医 熱田百香
島根大学医学部附属病院2年目初期研修医の熱田百香と申します。9月に飯南病院で地域研修をさせていただきました。大学と違った雰囲気で、大変勉強になった1カ月間でした。
今日は院内の研修会でも発表した、「熱中症」についてお話をします。記事が掲載されるころには涼しくなっているかもしれませんが、来年の参考になれば幸いです。
熱中症は大きく分けて「暑熱障害」と「脱水」の2つの病態が関わっています。「暑熱障害」は高体温が持続することで細胞や臓器が直接障害されます。「脱水」は発汗や水分摂取量が不足することで、身体の血液量が減少します。めまい、立ちくらみ、大量に汗がでる、こむら返りといった症状から始まり、ひどくなると頭痛、吐き気、倦怠感が出てきます。最も重症になると、死に至るリスクもありますので、十分な注意が必要です。熱中症の予防のために、エアコンを使うのはもちろんのこと、日傘や帽子を使ったり、通気性の良い服を着たり、保冷剤等で身体を冷やしたりすることが効果的です。また、のどが渇いていなくても定期的に水分補給をしましょう。高齢者は暑さを感じにくく、また体温調節の機能も低下しています。自分では暑さを感じていなくても、蒸し暑い日はしっかり対策をしましょう。
最後に熱中症を疑った場合の対応です。呼びかけに反応しない場合は、既に重症になっている可能性が高いため、すぐに救急車を呼んでください。身体を冷やすことは大切ですが、無理に水を飲ませることは危険なのでやめましょう。意識がはっきりしている場合、涼しい場所で休憩し、水分・塩分を十分とりましょう。それでも症状が良くならないなら、やはり受診が必要になります。
年々、酷暑の期間が長くなっています。対策をしっかりして、元気に過ごしましょう。
【保健福祉センター便り】
◆健康にい~にゃん相談会にご来場ありがとうございました
10月22日(火)、23日(水)、24日(木)、28日(月)、29日(火)に、町内5カ所で「健康にい~にゃん相談会」を開催しました。
今回は、骨密度や血管年齢などの各種測定に合わせて、島根県理学療法士会によるリハビリ相談、飯南病院医師によるミニ健康講座も合わせて行いました。
自分の身体の状態を知ることで、自分なりの運動習慣や、野菜を食べる習慣(生活習慣の改善)などにつながっていくといいですね。
「健康にい~にゃん相談会」は、さまざまな職種の方に気軽に相談できる場として、今後も継続する予定です。
問合せ:
飯南病院【電話】72-0221
来島診療所【電話】76-2309
保健福祉センター【電話】72-1770
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