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自治体の皆さまへ

〈特集〉消防団のいまとこれから

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島根県飯南町

全国的に減少を続ける地域の消防団員。地域の安全確保のため、なくてはならない存在です。とはいえ、まちの消防団員の活動を、実は知らないことが多いのではないでしょうか。どんな活動をしているの?仕事と両立できるの?消防団員の役割って?
まちを守る消防団を取り上げます。

◆対岸の火事ではない
総務省消防庁の「令和5年度版消防白書」によると、全国の消防団員数は、前年に比べて2万人余り減少し、年々減少傾向です。これは、火災に加えて、近年増えている豪雨災害や地震などの災害から、地域住民を守る体制が弱くなっていることを意味します。この状況は、他人事ではありません。
本町の消防団員数は、グラフのとおり、令和6年度当初には、前年に比べて5人増加しましたが合併した平成17年度から右肩下がりとなっています。地域住民の生活を守る消防団員が減るということは、これまで積み上げてきた地域の防災力が減少することに直結します。

◇飯南町消防団員数の推移

◆日頃の備えがものをいう
消防団の役割を「町民の皆さんの安心安全を守ること」と話すのは、飯南町消防団を統括する深石賢一団長です。
「災害発生時に現場に出向くだけでなく、日頃の活動が大事」と深石団長は続けます。分団ごとに行うパトロールや、消防訓練、地域の防災意識向上のための広報も、消防団の活動です。
現在、消防団には245人が所属。第1分団から第8分団まで、地区ごとに管轄区域が分かれています(本紙3ページに掲載の分団マップ)。
いつどこで起こるかわからない火災や、地震、豪雨といった自然災害。「災害が起きた時のことを想定しながら活動することや、分団のチームワークを強くすることで、地域の皆さんの安心安全につながる」と深石団長は話します。

◆私にできること
現在、町内の消防団では、7人の女性団員が活動しています。給食センターに勤める三上美奈さんは、平成23年に入団。きっかけは「消防車に乗れるかも、という好奇心」でしたが、団員となって13年が経ちました。
女性団員は主に、広報・啓発活動を行います。先月11月9日からの火災予防週間では、三上さんも仕事終わりに町内で啓発活動に参加。「消防団に女性がいるのに驚かれます。女性も活躍しているのを知ってもらうきっかけになればうれしい」と三上さん。活動の一つとして、全国で開催される消防大会へ参加することも。「そこで得られる他自治体の取組は参考になる。今後の活動に活かします」と、消防団での活動を話しました。

平常時から備えを続けておくことで、いざという時に消防団員の力が発揮されます。地域の防災力を上げるため、縁の下の力持ちとして、消防団員は今日も活動を続けます。

◆消防団員のシゴト
◇パトロール
地区ごとに定期巡回をします。防犯パトロールのほか、町内を巡回し、危険な場所を確認します

◇消防訓練
災害発生時にあわてないよう、日頃から準備をしておきます

◇広報活動
防災意識の向上を目指す啓発活動。町民の皆さんに防火防災の重要性を伝えます

◇消火活動
火災現場へ出向き、初期消火を行います。消防士が到着すると、後方支援に回ります

◇全国消防大会への参加
毎年全国で開催される消防団員の集会に参加する機会があります

◆知っていましたか?サイレンの音を聞き分けよう
・カンカンカンカン(警鐘)…消防団パトロール時
・ウ~ウ~ウ~(サイレン音)…消防団出動時
・ウ~カンカン ウ~カンカン…消防署出動時

◆これからの時期に…気をつけよう!
・暖房器具の消し忘れに注意!就寝時や外出時、その場を離れる時にはスイッチをオフ
・年末の大掃除で、コンセントまわりのホコリも除去しましょう
・薪風呂、薪ストーブ…煙突の掃除はこまめに。火の始末は忘れずに

◆消防団員を募集しています
性別問わず、18歳以上の方
興味を持った方は、お近くの消防団員、もしくは役場までお問い合わせください。

問合せ:総務課防災危機管理室
【電話】76-2211

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