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ぬくもり情報局(2)オニグルミ:広葉樹林再生への新しい選択肢

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島根県飯南町

こんにちは 中山間地域研究センターです。

島根県ではスギやヒノキといった針葉樹が広く植林されていますが、広葉樹の植林はあまり進んでいません。その理由は、広葉樹の苗木は針葉樹より高価であり、植えてからの育成にも労力や時間がかかるためです。しかし、広葉樹は針葉樹にない用途や生物多様性の点から注目されており、その中でも魅力があるのがオニグルミです。
クルミの仲間は世界中に生育しており、食用や木材として利用されています。日本ではオニグルミが自生しており、九州から北海道にかけて分布しています。種子は東北地方ではくるみ餅などの伝統料理に使われ、親しみのある食材です。また、木材は加工しやすく美しい褐色であり、家具やフローリングとして人気の国産材です。
オニグルミは、種子内部に養分を多く蓄えているため、発芽後の成長が非常に早いという特徴があります。このため、苗木を使わず山に種子を直接まいても、雑草木に負けずに育つ可能性があります。そこで、試験地を設定しオニグルミの種子をまいて成長を観察しました。その結果、場所によって差はあるものの、種子をまいてから6年で高さ5メートル以上に成長する木もありました。
この研究は、オニグルミの直播(じかまき)造林が広葉樹林の再生に有望な選択肢であることを示しています。苗木を使わず種を直接まく方法はコスト削減にもつながり、広葉樹の植林が普及する可能性があります。オニグルミの直播造林を含め、豊かな森林づくりを目指していきます。

問合せ:
森林保護育成科【電話】76-3823
中山間地域研究センター【電話】76-2025【URL】https://www.pref.shimane.lg.jp/chusankan/
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