【飯南病院便り】
◆胃がんの早期発見のため
松江赤十字病院 研修医 母里晴太郎(もりせいたろう)
11月に飯南病院で研修をさせていただきました、松江赤十字病院の母里晴太郎といいます。
今回は胃がん検診についてお話させていただきます。胃がんは男性の10人に1人、女性の21人に1人がなると言われている病気です。胃がんは早期発見し、治療できれば治る可能性が高い病気です。早期発見できた胃がんの実に95パーセント以上で完治が見込まれます。
胃がんは50代から発症率が高くなりますが、この年代の人でも胃がん検診を受けている人は40~50パーセントに留まります。早期胃がんは症状が出ないことも多く、自分は大丈夫と思って検診を受けない人も多いようです。しかし早期発見のためには、定期的に検診を受けることがとても重要です。
次に具体的な胃がん検診の検査方法についてご紹介します。飯南町では集団検診の場合、胃X線検査が実施されます。いわゆるレントゲン検査です。この検査は造影剤のバリウムと、胃を膨らませる発泡剤を飲んで行われます。発泡剤を飲むとゲップが出やすくなりますが、胃の粘膜を見やすくするためにゲップを我慢する必要があります。また、膨らんだ胃の粘膜にバリウムを付着させるために、身体を仰向けやうつ伏せ、左右に回転させます。胃に異常があると、胃が変形したり、胃の壁の表面にバリウムが溜まったりして、模様の異常として現れます。
胃がんは早期発見と早期治療がとても大切です。自覚症状がなくても、定期的に検診を受けることで、安心して健康な日々を過ごせるようにしましょう。
【保健福祉センター便り】
◆健康に配慮した楽しい飲酒を
新年を迎え、飲酒の機会が増えるこの時期、飲酒を楽しめていますか。「楽しい気分」での飲酒には次のような効果があります。
(1)ストレス解消
普段は抑制されている感情の動きが活発化
(2)コミュニケーション促進
人間関係を円滑にする効果
(3)食欲増進
胃の血流をよくするので、消化を促進
(4)病気の予防
善玉コレステロール(HDLコレステロール)を増加させ、動脈硬化を予防
上記のように、楽しいお酒もありますが、飲酒が毎日の習慣になり、どんどん量が増していくと、「依存症」になります。
いつまでも「おいしい」お酒を楽しむために、量に気をつけることと可能であれば、週2回の休肝日を作り、飲酒する場合も、1日の純アルコール量を20グラム以下にしましょう。
◆お酒に含まれる純アルコール量の算出式
摂取量(ミリリットル)×アルコール濃度(度数/100)×0.8(アルコールの比重)=純アルコール量
例:ビール500ミリリットル(5パーセント)の場合の純アルコール量
500(ミリリットル)×0.05×0.8=20(グラム)
厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドラインについて」…本紙9ページにQRコードを掲載しています
問合せ:
飯南病院【電話】72-0221
来島診療所【電話】76-2309
保健福祉センター【電話】72-1770
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