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自治体の皆さまへ

地域おこし協力隊を退任これまでとこれから。

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広島県安芸高田市

今年も地域おこし協力隊の2人が任務を終えました。
3年間の活動を通して今感じていること、そして今後のビジョンとは?
これまでの取り組みを振り返りながら、それぞれの思いを紹介します。

■2024年3月退任 沖横田秀雄 さん

◇経験と能力を存分に発揮農作物の活用に初挑戦
2013年から広島市で野菜の移動販売をしてきた沖横田さん。環境に配慮して栽培された、作り手の顔が見える広島県産野菜を、生産者の思いや栽培方法などと共に多くの人に届けてきました。そして2021年に自然の豊かさを求めて八千代町に移住。地域おこし協力隊が募集されていることを知り、「地域のために何かできれば」と手を挙げました。
沖横田さんのミッションは、市場に出ていない農作物を生かすプロジェクト。これまでの野菜販売の経験で得た、農作物の知識、生産者とのやりとり、商品PRなどをフル活用できる取り組みです。1年目は吉田高校、道の駅「三矢の里あきたかた」、梨の生産者と共同で「こだま梨サイダー」を。2年目は吉田高校からの提案を受けて、マスカット・ベリーAを使ったぶどうジュース「青春の一滴(ひとしずく)」を商品開発しました。沖横田さんは高校生と社会をつなぐコーディネート役として活躍し、多くの学びがあったと言います。「面白いアイデア、地域活性化、コスト、利益…これらを実現させるための調整が大変でした。ただ、商品開発に携わるなんて初めてだったので、やりがいは大きかったし、勉強になりました」。2年目の秋からは「ぷらっとマルシェアキタカタ」を企画。農作物や手作りお菓子、ワークショップなどで地域ににぎわいを創出しました。

◇「ぷらっとアキタカタ」で現在決まっているイベント
・4月4日(木)10:30~ヨガ教室(定員5、6人)
・4月17日(水)11:00~手作りしょうゆ教室

■2024年3月退任 小川喬之 さん

◇農業の手伝いからスタート温かい地域の方に感謝
広島市役所に勤務し、旧市民球場跡地のプロジェクトなどに携わっていた小川さん。東京で個人事業主としてまちづくりに関わっている人と出会い、感銘を受けたこと。田舎暮らしの豊かさに徐々に気付き始めたこと。この二つが重なり、川根への移住を決意しました。
小川さんのミッションは、川根地区の振興。まずは地域を知るために、草刈りや米作りの手伝いから始めました。「草刈り機が重くて、斜面での作業が特に大変でした。でも、耕作放棄地を作らないよう努力している皆さんを素晴らしいと感じました」。次に、地元の人々との関わりを広げようと試みましたが、その当時はコロナ禍で人との接触が難しい状況。しかし、近所の方がいろいろな人を紹介してくれ、小川さんの活動を支えてくれました。「小さい田んぼがあるからやってみるか、など声を掛けていただいてうれしかった。自然との共生や自給自足の暮らしを駆け足で実践させていただきました」。1人ではできることが限られていると感じ、地域の皆さんのサポートに感謝しています。

◇民泊事業を軌道に乗せて地域交流の輪を広げたい
2年目は、仕事を通した田舎暮らし体験プログラムを始動。「日々お手伝いをする中で、若者の不在に危機感を覚えました。田舎暮らしに興味を持つ人々を招き、地域の関係人口を増やせないかと考えたのです」。仕事と生活を実際に体験してもらうため、期間は1週間〜1か月で、宿泊は小川さんの自宅。「川根のおがわん家」と名付けました。残念ながら応募はありませんでしたが、友人・知人に体験してもらいながら意見を募り、体験メニューを増やしていきました。「体験型民泊事業を本格的に始め、川根の魅力を知ってもらうとともに、将来的には川根で過ごす仲間を増やしていきたいです」。
任期中に生まれた娘さんは地域の皆さんにかわいがられ、改めて移住してきて良かったと感じました。これからも川根が暮らしやすい地域であり続けるために、家族や地域の皆さんと共に歩んでいきます。

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