■情報に対する向き合い方
先月号では、情報の価値について説明しました。新聞やテレビが報じるのは一部を切り取った情報(2次情報)でしかありません。情報が氾濫する時代だからこそ、大元の情報(1次情報)に接し実態を把握する姿勢が大切です。
◇2次情報と1次情報の差
5月10日に臨時記者会見を開き、自身の進退について考えを表明しました。新聞やテレビが報じたので認識がある方も多いかと思います。もっとも、新聞やテレビが報道したのはごく一部です。実際は1時間を超える会見の中でさまざまな見解を述べており、進退に関する部分だけでも4分半を費やしています。
◇進退についての考え(2024年5月10日の臨時記者会見から抜粋)
私、石丸伸二の進退について表明をします。次の安芸高田市長選挙には出ないでいようと考えています。その背景を少しご説明します。正直、個人的な思いとしてはまだまだ続けたいなと、2期3期それこそ5期ぐらいまでやってみたい、やりたいという思いがあります。
が、一方で他にどうしてもやらなければいけない事があるので、それを諦めます。別の道を優先させるという事です。名残惜しいというのは多分にあります。ただ、この1期4年間で市長として、安芸高田市長としてやらないといけない事はかなりできたなと感じています。
それこそ就任して最初9月の定例会の中で、(質問者は)山根議員だったかと思うんですが、一般質問で答えています。市長として何をするのか。言葉をめちゃくちゃ選んで、最大限オブラートに包んで「お片付け」だと言ってます。その時の動画がもう消えてるのかもしれないんですが、議事録には残っています。ぜひご確認していただければと思うんですが、その片付けですね、言い換えれば事務事業の抜本的な見直しです。
特に補助金、指定管理料の削減、誰がどうやっても不平不満が出る。なので手を付けたくない先送りにしてきた問題、ここに相当手を付けました。かなりその成果は上がったと思います。相当なばらまきになってたと思うんですけども、それらを本当にゼロベースで見直すことによって新たな財源を確保し、結果、「未来への投資」へかなり振り向けることが特に今年度に入って実現しています。
例えば給食費の無償化、うちの規模でも毎年1億円必要なんですね。新たに1億円の財源を確保しないといけない。全体で200億しかない町で1億円を捻出するのがどれほど難しいか。広島の方はよく分かってらっしゃいますが、今、広島県内の市町で、その一般財源のやりくりで小中学校の給食費の無償化ができたのはうちだけです。確か大竹市は特別な交付金で当面充てると、賄うという話だったと思うので、一般財源で持続可能性を高めて、担保して実現したのはうちだけです。
元々、財政状況は最悪の状況でした。5年連続赤字。厳密に言えば実質単年度収支という最も大事にしないといけない指標が真っ赤っ赤だったんです。財調(財政調整基金)はひと頃20憶30億あったものが、もう数億円まで目減りしてたと。その状況から何とか立て直して、未来への投資を確保した。
1期4年間、ここの市長としてやらないといけないことは、あらかたケリが付いたのかなという思いもあります。なので、私の安芸高田市長としての務めはここまでだというふうに判断をしました。
※読み易さのため補足等を行っています。
◇情報の取得
意識は情報によって形成されます。意思決定において、情報の取得は欠かせない作業です。今後、市が直面する困難を乗り越えていくためには、正しい認識と行動が求められます。できる限りの手段を用いて、自分から情報を得てみてください。市民一人一人の意識が変わり、市が発展に向かうよう願っています。
前市長 石丸 伸二
■主な動き
・5/7[議長への書面通知]認定こども園の整備について、全員協議会での意見聴取を申し入れ。
・5/8[面談]青森県十和田市の市議ら7名と地方政治について意見交換。
・5/8[総務文教常任委員長からの書面回答]4月25日付の申し入れを拒否。
・5/9[中国放送からの書面回答]4月30日付の公開質問に対し、当該動画は「動画内のフレームをそのまま切り出してサムネイルとしている」とし、「報道活動にあたって常に公正であることを心掛け、自主的・自立的な姿勢を守って、視聴者に多様な情報をお伝えしてまいります」と回答。
・5/10[議長からの書面回答]5月7日付の申し入れを拒否。
・5/13[総務文教常任委員長への書面通知]5月8日付の回答に対し、「その修正理由への対応」が何を意味するのか分からないため、再度意見交換の場を申し入れ。
・5/15[総務文教常任委員長からの書面回答]5月13日付の申し入れを拒否。
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