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自治体の皆さまへ

自分らしく暮らすために~「知ること」から始めよう~(1)

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広島県尾道市

■生涯ともに支えあい、自分らしく暮らせるまち おのみちをめざして
尾道市では障害のある人が家庭や地域で本人が望む生活ができる社会をつくることや多様な人々が対等に関りあいながら地域で共生するという考えのもと、さまざまな施策や事業を展開し、障害のあるなしに関わらず、住み慣れた地域で安心して暮らせるまちづくりに取り組んでいます。

▽「障害」ってなんだろう?
障害とは、心や身体に、何らかの原因(生まれつきの原因、または病気やけがなど)があり、本来の機能を果たすことができないことや状態です。
障害には、身体障害・知的障害・精神障害など、様々な種別があり、日常生活や社会生活を送るうえで様々なハンディ(障壁)があります。見た目では分からない障害もあり、障害の正しい理解がされていないために、生活に支障をきたす場合もあります。
尾道市地域自立支援協議会では、10種類の障害特性や特性に応じた必要な配慮についてまとめたパンフレットを作成しています。
障害について正しく理解することで、障害のある人もない人も安心して暮らせる社会を考えていきましょう。

▽「合理的配慮」について知っていますか?
平成28年4月に施行された「障害者差別解消法」は、国や自治体、民間事業者などに対し、障害のある人への不当な差別的取り扱いを禁止するとともに、障害のある人の意見を聞いて困りごとに対して負担が重すぎない範囲でバリア(障壁)を解消する「合理的配慮」の提供を求めた法律です。令和6年4月から「改正障害者差別解消法」が施行され、企業や店舗などの民間事業者にも合理的配慮の提供が義務化されます。

合理的配慮の具体例:
(1)「物理的環境への配慮」としては、車いす利用者への簡易スロープを貸し出したり、手の届かない場所に陳列してある商品を店員が取って渡すことがあります。
(2)「意思疎通の配慮」としては、耳の聞こえない人へ筆談や手話を使用して、情報を伝えることがあります。

その他、詳しくは、内閣府のリーフレットをご覧いただき、地域の皆さんもどのような取り組みができるか、一緒に考えていきましょう。
参考:
・内閣府「合理的配慮」を知っていますか?【URL】https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai_leaflet.html
・内閣府障害者差別解消法が変わります!【URL】https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai_leaflet-r05.html

■~Aさんの暮らしを少しだけ紹介!!~
●Aさん…
30代の女性です。
両親と生活しています。
知的障害があります。
月~金曜は就労継続支援A型事業所に通い、仕事をしています。休みの日は移動支援を利用してヘルパーさんと出かけたり、障害者福祉センターの行事に参加したり、家でのんびりしたり、自分のペースで過ごしています。

▽Aさんより
毎日6時30分頃家を出て、仕事から帰ると19時30分頃になります。大変だけど、今の仕事は好きだし、頑張っています。昨年後輩が入ったので、仕事中はその人のことも気にかけ、困っている時は教えてあげたり手伝ってあげたりしています。もちろん嫌なこともありますよ。そういう時は職員さんと話をしながら解決しています。今は定年までこの仕事を続けたいと思っています。
休みの日は障害者センターの行事やヘルパーさんとのおでかけが楽しみです。ヘルパーさんとはバスと電車でショッピングセンターに行くことが多いかな。おでかけの時のお金は私のお給料から出しています。お給料は貯金もしているけど、何に使うかはまだ考え中です。
この先どんな生活をするんだろう…と考えることはあります。でも、できるだけ今の家でお父さんとお母さんと一緒に生活したいし、私もできる時は家の手伝いもしています。仕事仲間にはグループホームで生活している人もいるので、その人の話も聞きながら、ちょっとずつ考えてみようと思っています。

▽就労継続支援A型事業所職員より
入社して17年、バスと電車を乗り継ぎ、毎日元気に出勤されています。仕事は食品容器の組立、検品です。当初は作業を選り好みすることもありましたが、今では工程、人員配置を理解し、配置につかれています。後輩の面倒見も良く、必要不可欠な人材です。

▽相談支援事業所職員より
定期的にAさんと面談しています。Aさんの気持ち、生活の様子、A型事業所での仕事ぶりやヘルパーの利用状況等を教えてもらい、必要な時は事業所との連絡調整をしています。しんどい時もあると思いますが、毎日本当によく頑張られていると思います。

▽障害者福祉センター職員より
毎月第1日曜には「ふでふで工房」の習字教室に参加されています。毎回休まず早めに来られ、準備されています。3月の展示会に向け作品も仕上がりました。また、毎月第2土曜日には「チャレンジタイム」にも参加されています。パステルアート、ブローチ作りなどにチャレンジされ、ものづくりを楽しまれています。空き時間にはボランティア、職員とたくさんおしゃべりされており、チャーミングな笑顔が印象的です。

Aさんのように、福祉サービスを利用し、地域の行事にも参加しながら、自分らしく暮らされている人はたくさんいます。
※移動支援など、利用できるサービスの中には一部要件があります。

■支援者が変わった時、緊急時や災害時などに関係機関に情報を共有できるようにしたい!
▽心をつなぐサポートファイルひろしま 結愛(ゆい)~yui~
障害のある人の成長過程や支援内容など、幼少期から成人期の本人に関する情報を記載できるファイルです。
広島県内共通の様式となっています。
(広島県HPからダウンロードできます)

▽医療的ケア児者手帳「つむぎ」
吸引や経管栄養など医療的ケアが必要な障害児者の医療的ケア方法や介助方法、障害福祉サービスの利用情報などを記載できる手帳です。

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問合せ:社会福祉課
【電話】0848-38-9124

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