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田園文化センター

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広島県庄原市

開館:10時~17時、
休館:月曜(祝日開館・翌日休館)・年末年始

■約1,500年前の「黄金の耳飾り」
当館では、約1,500年前に作られた美しく輝く「黄金の耳飾り」を展示しています。
黄金の耳飾りは「耳環(じかん)」と呼ばれる、現在のイヤリングのようなものです。
展示している「耳環」は、川西町にある県指定史跡「唐櫃古墳(からびつこふん)」から出土したもので、全部で3セットあります。唐櫃古墳は、大規模な横穴式石室(よこあなしきせきしつ)を持つ全長48.6メートルの前方後円墳で、古墳時代後期(6世紀前半)に築造されたと考えられています。
出土した「耳環」は、いずれも銅の芯に金板を巻き付けたもので、材料として用いられた金はかなり純度が高いことが分かっています。また、小さいものから大きくなるにつれて、銀の含有率が高くなっており、金の純度の差によりそれぞれ色彩が異なっています。
金は美しく変化しづらい物質で、1,500年前の当時から重宝された貴重品でした。長い時がたった現在でもその美しい輝きは健在です。
「唐櫃古墳」から出土したのは、「耳環」だけではありません。「梔子形空玉(くちなしがたうつろだま)」という銀製の装飾品も出土しています。
調査当時、「梔子形空玉」が出土したのは国内で4例目、近畿以外の古墳から出土したのは初めてとされ、注目を集めました。庄原地域と近畿とのつながりを考える上で大変貴重な資料となっています。
このような副葬品から、「唐櫃古墳」に埋葬された人は、近畿とのつながりを持ち、庄原地域で強い影響力を持つ人物だったのではないかとも考えることができます。
本年は、唐櫃古墳が県史跡に指定されてから、30年の節目の年です。当館には、今回紹介した「耳環」や「梔子形空玉」の他に、土器類、鉄器類、玉類など、唐櫃古墳から出土した貴重な資料を展示しています。また、実際に唐櫃古墳の石室の内部に入ることもできます。
ぜひ、当館や唐櫃古墳へお越しいただき、1,500年の時を経ても美しく輝く「黄金の耳飾り」をご覧ください。

問合せ:田園文化センター(歴史民俗資料館・倉田百三文学館)
【電話】0824-72-1159

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