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時悠館

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広島県庄原市

開館:9時~17時、
休館:水曜(祝日開館・翌日休館)・年末年始

名勝「帝釈の川の谷(帝釈峡)」指定100周年
本年は、帝釈峡名勝指定100年、国定公園指定60年の記念すべき年です。これに合わせ、帝釈峡の自然史研究の歩みを振り返るスポット展示コーナーを設けています。
今回紹介するのは、名勝指定当時(大正12年3月末)に撮影された「雄橋の写真」(左図)です。
東京帝国大学加藤武夫(かとうたけお)教授一行が地学巡検(地域を巡って調査すること)で帝釈峡を訪れ、当時の雄橋をガラス乾板(かんぱん)(撮影法の一つ)で撮影しました。まだ手軽に写真を撮ることができない時代に、わざわざ写真を撮って残すほど、帝釈地域が重要な研究対象であったことが伺えます。
この巡検に参加した東京帝国大学1年生には、後に比婆道後帝釈国定公園の指定や雄橋の国天然記念物指定に尽力することとなる今村外治(いまむらそとじ)博士(広島大学名誉教授)がいました。
今村教授は、昭和18年広島文理科大学へ赴任し、帝釈台の成り立ちを解明した沖村雄二(おきむらゆうじ)博士(広島大学名誉教授)や横山鶴雄(よこやまつるお)博士を指導しました。
この写真は、帝釈峡の自然史研究を大きく進めることとなった記念すべき写真だといえます。
今回のスポット展では、大正12年の地学巡検で携行された地質説明書(大正11年発行)や、国定公園の指定に向けた調査で使用された地図・野帳を展示しています。
また、帝釈峡を観光利用できないか調査し、その後出版された「廣島縣備後国帝釈風景利用策概要」(大正7年9月出版)、国定公園に指定される根拠となった「中国山地国定公園候補地学術調査報告」(昭和34年発行)、「比婆 船通 道後 帝釈郷土学習資料」なども展示しています。
ぜひ、当館にお越しいただき、帝釈峡の自然史研究100年の歩みに触れてみてください。

問合せ:時悠館
【電話】08477-6-0161

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