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比和自然科学博物館

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広島県庄原市

開館:9時~17時(年末年始休館)

中村慎吾名誉館長追悼展「虫と草木と人びとと‐博物館のあゆみと共に‐」開催中
本年1月3日、中村慎吾(なかむらしんご)名誉館長の突然の訃報が届きました。
中村名誉館長は、昭和6年に比和町で生まれ、1歳で父母に連れられ韓国に移住、終戦の年(昭和20年)に14歳で1人帰国し、県立格致中学校に転入学しました。
同校を卒業後、比和町立比和小学校の助教諭に採用され教鞭(きょうべん)を取る傍ら、本格的に自然科学研究者としての道を歩み始めました。その後カミキリムシの研究で博士号(農学博士)を取得し、小学校長・比和町教育長・比婆科学教育振興会事務局長などを務めながら、中国山地の自然を中心に研究に取り組み、県内の自然科学研究の礎を築きました。また、研究活動を通して、多くの研究者や教育関係者を育成しました。
中村名誉館長は、当館が開館した昭和26年から初代学芸員を務め、その後も博物館の運営に関わってきました。昭和63年、比和町教育長に就任と同時に館長を兼務すると、新博物館の建設や地学分館の設置など、施設の近代化と内容の充実を進めました。平成25年からは名誉館長として、今日まで博物館運営の柱として活躍してきたのです。
今回の特別展のテーマは「虫と草木と人びとと」です。これは、中村名誉館長の著作集のタイトルを元にしています。鹿野忠雄(かのただお)という作家の著書である「山と雲と蕃人(ばんじん)と」というフレーズを気に入り、このタイトルを決めたそうです。展示は、タイトルのとおり「虫」「草木」「人びと」を通して、中村名誉館長の生涯の活躍を紹介しています。
「虫」では、カミキリムシの研究内容や広島県昆虫誌、台北(タイペイ)日本人学校に赴任した際に収集した昆虫標本などを展示しています。「草木」では、晩年取り組んだ吾妻山・比婆山・道後山植物調査や、植物採集の代表的な標本を展示しています。「人びと」では、モグラサミットや比婆科学教育振興会、日本を代表する植物学者牧野富太郎(まきのとみたろう)に影響された植物画、中村名誉館長が人生で大きな影響を受けた人達などを紹介しています。
在りし日の中村名誉館長の姿を想像しながら、展示をご覧ください。

問合せ:比和自然科学博物館
【電話】0824-85-3005

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