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こうすりゃ~ええ農(のう) vol.88

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広島県庄原市

このコーナーは、営農指導員から、農業のちょっとしたコツを、お知らせします。

■花作りのワンポイントアドバイス
営農指導員 永奥 啓(ながおく はじめ)

▽来年の花き栽培に向けての準備
1 花き栽培の計画策定
今年の花き栽培を終えた今の時期に、来年に向けての栽培計画を立てます。
小規模栽培における栽培計画の基本は、市内の直売所への出荷を狙ったものとなります。ある程度経験を重ね、栽培面積を拡大し、技術的にも自信がついたら、本格的に花き市場への出荷も考えてみましょう。今から花き栽培を考えている人や花き栽培を始めたばかりの人は、まず直売所での販売から始めましょう

2 栽培計画策定のポイント
今回は、市内の直売所への出荷を前提とした栽培計画策定のポイントを整理します。

(1)種類や規格
直売所向けの花と、花き市場向けの花は、種類や規格などが多少異なる場合があります。
例えば、直売所ではお墓や仏壇向けの花や、手軽に飾ることができるテーブル花などが良く売れます。また、花の長さも市場向けのものよりも短いものでも大丈夫です。

(2)販売する時期
直売所に限らず、1年の中でよく売れる期間があります。
よく売れる時期は、物日(ものび)といわれる日で、代表的なものは、春の彼岸、お盆、秋の彼岸などですが、近年では母の日や、バレンタインデーなどでもよく売れるようになりました。
この時期だけの出荷に頼るのはリスクもありますが、一つの考え方として検討してみるのも良いかもしれません。

3 土づくりの準備
作物を栽培する上で、欠かすことができないのが土づくりです。
土づくりの最も大切なことは有機物(ワラや落ち葉、牛糞堆肥など)を十分に畑に入れることです。
そして、この時に苦土石灰などの石灰分を一緒にすき込んでおきます。

■野菜作りのワンポイントアドバイス
営農指導員 若山 譲(わかやま ゆずる)

▽畑も冬の管理が大切‼
畑にとって冬は、春に向けて活動を緩やかにし、エネルギーを蓄える季節です。春からの野菜作りのため、冬の畑の管理はとても大切です。土の乾燥や凍結が起こりやすい冬には、畑をそのままにしていると土がダメージを受けることがあります。寒さが本格的になる前に畑の管理をすることで、春に大きな違いが出てきます。
管理のポイントは大きく分けて3つあります。

1 畑の掃除
収穫の終わった畑には、トマトの茎やダイコン、ハクサイの葉など、腐敗した野菜くずがたくさん出ます。そのまま放置すると、春に病害虫の発生の原因になってしまいます。さらに、野菜くずなどが多く残っている畑は、動物が安全な餌場と認識してしまい、鳥獣被害を引き起こす原因にもなります。野菜くずは畑からきれいに取り除きましょう。

2 畑の耕起
霜が降りる前に畑を深く起こします。土の塊は砕かずそのままにしてください。この塊は冬の寒さにより、土中の水分が凍ったり溶けたりを繰り返し、徐々に細かく崩れます。この時に寒さに弱い病害虫が死んで、土の性質が良くなります。
雨の多い日本の気候では、ほとんどの土は酸性になっています。野菜の多くは弱酸性から中性の土が適しています。苦土石灰を1アール当たり15~20kg程度散布して耕すと、土の酸度が調節されて病害を予防する効果があります。苦土石灰はカルシウムやマグネシウムなども含まれており、野菜にとって重要な要素成分の補給になります。

3 堆肥の散布
種まきや植え付けの1カ月ほど前に、完熟堆肥を1アール当たり20~30kg程度すき込むことで、堆肥が土になじみやすく、土壌生態系も落ち着きます。
野菜は、土が固いと根を張れなくなってしまい、栄養や水分を吸収できないため、育ちにくくなります。堆肥には有機物が多く含まれているため、微生物が有機物を分解して土が柔らかくなり、水と空気の通り道ができるため、根が張りやすくなります。

問い合わせ:農業振興課農業振興係
【電話】0824-73-1131

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