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ひととひと まちとまちをつなぐ芸備線~JR芸備線利用促進の取り組み~

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広島県庄原市

開業から100年以上の歴史を刻み、長きにわたり地域の暮らしを支えている芸備線。市は、芸備線を中山間地域における地域振興を進めていく上で重要な広域ネットワークとして位置付け、さまざまな取り組みを進めています。
本年は、芸備線利用促進の取り組みや国が設置する「芸備線再構築協議会」の進捗、その他芸備線に関する情報などについて、複数回にわたって広報紙で取り上げます。今回は、これまで実施してきた芸備線利用促進の内容や「芸備線再構築協議会」の概要を紹介します。

■芸備線沿線の地域公共交通計画に関する申入れ
令和3年6月、JR西日本が庄原市・新見市・広島県・岡山県に、芸備線の庄原市と新見市を結ぶ区間の、沿線地域の現状などを把握し、利用促進について協議・検討するよう「芸備線沿線の地域公共交通計画に関する申入れ」を行いました。
これを踏まえ、2県2市とJR西日本は「芸備線庄原市・新見市エリアの利用促進等に関する検討会議」を計6回開催。関係者が一体となって利用促進に取り組んでおり、市内における芸備線・木次線の利用者数(乗車人員)は、コロナ禍前の令和元年度と比べ増加しています。

▽芸備線・木次線の乗車人員
・令和元年度 7万4996人
・令和2年度 6万8337人
・令和3年度 6万7949人
・令和4年度 7万6818人

■利用促進の方向性・主な取り組み
市はこれまで、(1)利用促進への市民参画(2)生活交通としての利用促進(3)市外からの乗客の呼び込み―の3本の柱に基づき、関係者の協力を得ながら取り組みを行ってきました。
これらが地域活性化などへの成果として結び付くには、一定の時間を要すると考えており、今後も継続していきます。

(1)利用促進への市民参画
▽芸備線(広島~備後庄原間)開業100周年記念「第22回庄原駅前フェスタ」
芸備線(広島~備後庄原間)開業100周年の節目の年を祝うため、庄原駅周辺地区まちづくり協議会とともに「庄原駅前フェスタ」を開催し、臨時記念列車の運行や芸備線・木次線沿線自治体によるPRブースの出店、一日駅長として演歌歌手の徳永(とくなが)ゆうきさんを招くなど、芸備線のさらなる利用促進に向けた機運の醸成を図りました。さらに、徳永さんを「芸備線庄原市応援大使」に任命しました。

▽県境鉄道サミット
芸備線・木次線沿線3市町(庄原市、新見市、奥出雲町)が連携し、芸備線・木次線を生かした地域振興について深めていくため、シンポジウムなどを開催。
有識者による基調講演や住民主体の取組事例の発表などを通じて、ノウハウの共有や地域間交流を図りました。

▽地域チームに対する活動支援
沿線地域の住民や団体などで構成される「地域チーム」を、芸備線沿線の庄原地域、西城地域、東城地域に設置。駅周辺の美化活動やイベントの企画・実施などを行っています。この地域チームの活動を促進するため、支援金を交付しています。

(2)生活交通としての利用促進
▽芸備線・木次線グループ利用助成金
市内の駅を出発駅または到着駅とする芸備線・木次線を利用した4人以上の市民グループに対して、運賃の一部を助成しています。

▽芸備線・高速バス割引乗車券補助事業「バスandレールコンビパス」
快速「庄原ライナー」(※)の運行期間に販売された、芸備線と高速バスの乗車券がセットになったお得な企画乗車券の発行に対し補助をしました。
※広島~備後庄原間を乗り継ぎ無しで結ぶ期間限定の快速列車

(3)市外からの乗客の呼び込み
▽快速「庄原ライナー」と合わせたツアーや臨時シャトルバスの運行
「庄原ライナー」の到着に合わせて、芸備線沿線から離れた帝釈峡や道の駅たかのなどへアクセスができるよう、臨時シャトルバスを運行。
また、帝釈峡や熊野神社の観光をはじめ、木次線の三段式スイッチバックの体験などを盛り込んだツアーを、(一社)庄原観光推進機構が実施しました。

▽ローカルダイブ・トレイン
「ローカル志向」の人々の来訪を促すため、地域の日常や地域で暮らす人々の心に触れることをテーマとしたローカルダイブ・トレインのモニターツアーを実施しました。

利用促進の取り組みは市ホームページからも確認できます。

■芸備線再構築協議会
国土交通省中国運輸局は、「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」に基づき、「芸備線再構築協議会」を設置しました。
「芸備線再構築協議会」では、廃止ありき・存続ありきといった前提を置かず、具体的なデータなどに基づき、鉄道の維持や高度化またはバスなどへの転換といった方針の策定に向け、国や自治体をはじめとした関係者で、議論や取り組みを進めていくことになります。
市は、ローカル鉄道が、通学・通勤などの日常利用のほか、沿線地域のまちづくりや観光による地域振興など、多様な役割を有する重要な交通基盤であり、全国につながる広域ネットワークとして必要と考えています。
こうしたことから、「芸備線再構築協議会」では、広島県をはじめとする沿線自治体や関係者とともに、広域移動をはじめとしたさまざまな観点から、日常利用や観光による地域活性化に資する幅広い取り組みを行っていきます。また、全国につながる鉄道ネットワークの重要性を訴えていきます。

■第1回芸備線再構築協議会
とき:3月26日(火) 午前10時から
ところ:ホテルメルパルク広島
議事:芸備線再構築協議会規約の制定、今後の進め方など
対象路線:芸備線
特定区間:備中神代駅~備後庄原駅
※広域的な見地から特定区間以外の区間も含めて、備中神代駅~広島駅の区間について議論を行う
構成員:中国運輸局、岡山県、広島県、新見市、庄原市、三次市、広島市、JR西日本 ほか

庄原市芸備線・木次線利用促進協議会が、インスタグラムアカウントを開設し、芸備線・木次線の日常風景やイベント情報などを発信しています。ぜひご覧いただき、フォローをお願いします!

問合せ:地域交通課地域交通係
【電話】0824-73-1156

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