新しい時代をリードする「やさしい未来都市」の実現を目指して、令和5年度にさまざまな取り組みを行いました。6つの重点施策の事業をピックアップして紹介します。
■重点施策1
◆命と暮らしを守る体制の整備
35億4,748万円
・災害死ゼロを目指した防災対策
流域治水対策等の推進。地域防災力・災害対応力や救急救護体制の強化。
・総合的な医療体制・救急医療の強化
医師確保等による医療体制・救急医療の整備や新型コロナウイルス感染症への対応。
◇ライブ119
通常の119番通報に映像を加えることで、より正確な情報をリアルタイムで伝え合えるシステムを構築しました。スマートフォンのカメラ機能を使って現場や傷病者の状況を確認し、適切な処置を動画などで説明。救命率の向上を図りました。
声だけでなく映像も使うことで、処置の動作やリズムも説明しやすくなりました。救命のチャンスを増やしています。
消防局 指令課 消防司令補
吉川 大助(きっかわ だいすけ)さん
■重点施策2
◆仕事と生活価値を創造する基盤づくり
27億2,307万円
・中小企業者の活性化
イノベーション創出や地域企業の活性化の支援。
・成長産業の集積と新たな企業立地、投資の促進
産業用地の確保に向けた取り組みや設備投資・最新技術導入の促進。
・豊かな農村生活の実現と農業の生産性向上
農林水産業の持続化や農業の生産性向上。
・東広島ブランドの確立
ブランド化の推進による観光振興。
◇中小企業等の活力強化と半導体関連産業の振興
中小企業の活性化を図るため、商工会議所と連携し、専門家によるハンズオン(伴走型)支援や物価高騰の影響を受けた事業者への支援を行いました。
また、県や広島大学、民間企業と連携して、最先端の研究開発と人材育成に取り組む「せとうち半導体コンソーシアム」に参画。半導体関連産業の振興に取り組みました。
◇G7広島サミットを契機としたプロモーションの展開
本市の日本酒や食、歴史・文化など地域資源を活用したツアーの開催や、市内商工団体などによる特色あるイベントを支援しました。
■重点施策3
◆誰ひとり取り残さない多様性と調和社会の実現
23億7,749万円
・安心して子どもを産み育てられるまちづくり
子育て支援の展開や保育環境の充実。
・新しいライフスタイルとしての地域共生社会の実現
「健幸」に過ごせる地域共生社会の実現に向けた連携・協働の基盤づくり。高齢者、障がい者、生活困窮者への支援。
・国際色豊かなまちの形成
外国人市民と地域住民との交流促進。
◇多文化共生と国際化の推進
外国人市民が地域とつながり安心して暮らせるように、外国人にも分かりやすい「やさしい日本語」講座を実施。多文化共生コーディネーターを配置して外国人市民に地域活動への参加を促したり、東広島国際フェスタなどで交流の機会をつくったりしました。
防災訓練を兼ねた日本語講座に参加しました。日本語で防災について学ぶことができ、暮らしを守るために役立っています。
グエン・ティ・ミン・チャンさん(ベトナム)
◇地域すくすくサポート等での妊娠・出産・育児支援
妊娠期から子育て期にわたり切れ目ない支援を実施。地域すくすくサポートでは、妊産婦や親子での体験や保健師・保育士などとの面談のほか、妊娠8か月頃と生後3~4か月頃に、育児準備品の支給などを行いました。
■重点施策4
◆多彩な地域の特徴を生かしたまちづくり
12億8,655万円
・地域別計画の推進による地域の誇りの創出
住民自治協議会等の持続可能な活動の支援。地域活動拠点の充実や学びのキャンパスの推進。
・希望ある未来へ挑戦するプロジェクトの展開
Town and Gown構想の推進や中央生涯学習センター跡地活用。中山間地域における生活価値の創造。第五次東広島市総合計画のDXによる推進と基本理念の浸透。
◇COMMON(コモン)プロジェクト
市内大学と連携し、専門的な知見を活用しながら社会課題の解決を目指すプロジェクト。11件の共同研究などに取り組み、行政課題の解決や重点施策の推進に向けた研究を行いました。
近畿大学工学部とは、農業水利用施設である「ため池」をドローンで自動点検するシステムの構築に向けて、市内に多く存在するため池の維持管理を、少ない人数で安全かつ効率的に行うための研究を進めました。
人手不足でため池の維持管理が難しくなっています。自動にすることで、点検の頻度を増やしたり、災害時の点検を安全に行えたりします。
近畿大学工学部 ロボティクス学科 講師 博士(工学)
筑紫 彰太(ちくし しょうた)さん
◇市民協働のまちづくりの推進
市民協働のまちづくりを推進するため、「市民協働のまちづくり第4期行動計画」を策定しました。また、地域活動拠点を充実させるための整備を行いました。
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