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ETAJIMA GoON!Vol.34

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広島県江田島市

“つなぐ・つながる”をテーマに市内で活躍する人やお店をリレー形式で紹介!

■有限会社濵口醤油(大柿町)代表取締役 濵口督(はまぐちただし)さん
企業紹介:天保年間創業。現在は六代目の督さんが家業を継ぐ。2013年から販売の「愛情料理これ一本味付け醤油」は、おふくろ料理が簡単に作れる看板商品として大人気。「柑橘と炒りいりこの瀬戸内ドレッシング」など、食の多様化と幅広い嗜好に応える新商品を続々と展開する。

■お客さんがおいしく、食べられるように。必要な時に、手に入るように。
大柿町出身の濵口さん。この地で代々醤油(しょうゆ)を作り続けている。地元スーパー以外にも、道の駅やサービスエリア、最近では家電量販店通販サイトなど広く販路を持つ。ヒット商品の「愛情料理これ一本味付け醤油」は当初「さかなの煮付け名人」の商品名で販売したが、売上は伸び悩み、苦戦を強いられた。
原因は、時代と共に変化した日本の食生活。和食から洋食へ、手間をかける料理から時短やコスパ重視に。家庭での醤油の消費量も減り、魚の煮付けを作る人も少なくなっていた。
時代の流れを汲んで「これ一本」に名を改めた。魚だけでなく、鶏の照り焼きや肉じゃが、親子丼と、何にでも合う万能調味料だ。口コミで評判が広がり、六代目の看板商品に成長した。
店内での取材中も、近所の方が醤油を買いに訪れ、合間に注文の電話も入ってくる。昔の御用聞きの縁から続くお客さんなど、地元との取引も多い。六代目を継いだ時期は、周りから食料品店が次々と消え、バブル崩壊とも重なった。不振にあえぐ飲食業界を人づてに回り、取引先の拡大に奔走した。「お客さんがおいしく食べられるように、必要な時に手に入るように」と今も心掛けているのは、その頃の思いが源流。「地元の人にたくさん買ってもらって続いているので、これからもよろしくお願いします」そう濵口さんは照れ笑いする。
日々の業務の傍ら、SNSの更新も精力的だ。自然体の投稿が好評で、アメリカやフランスからも客を引き寄せる。知った人しか来なかった店がSNSで客層が変化したと濵口さんは語る。古くからの縁を温め、新たな縁をつむぐ六代目。初代・三左衛門は、かつて大阪で十手持ちをしていたとか。六代目が東奔西走する懸命な姿に自身を重ね、微笑んでいるに違いない。
※戦後の復興で多くの醤油蔵は、地域の組合が一括して発酵・熟成の仕込みを行い、諸味を絞った生揚醤油を供給する方式へ転換が図られた。

■店舗情報 濵口醤油
場所:大柿町柿浦2080
営業時間:8時~18時
定休日:日曜・祝日
【電話】(0823)57-2136

広報掲載から翌月頃にA3判フルカラー版を江田島市ホームページで更新します

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