“つなぐ・つながる”をテーマに市内で活躍する人やお店をリレー形式で紹介!
■里の駅能美産直市場(能美町)会長 小西博基(こにしひろき)さん
▽施設紹介
60歳を過ぎた頃「地元に貢献したい」思いから、能美町に無かった産直市場の開設に取り組む。竹やぶを切り開き、廃屋を再利用して2016年にオープン。小規模生産者を中心に、地元の新鮮な野菜や花(か)き、果物、調味料や乾麺など特産品を揃える。市内外から年間約4万人が訪れる、江田島市を代表する人気スポット。
▽儲けよりも喜んでいただける販売所であること
能美町出身の小西さん。長年暮らす地域に貢献したい思いから里の駅能美産直市場を開設。沖美町のウエストバザール(当時)、大柿町のふれあいプラザさくらの先例を見て、能美町にも産直市を、と考えたのが構想の原点。土日に100軒近く回り、公民館で説明会を開き、同志を募った。
中町の県道沿い斜面の竹やぶを借り、賛同を得た30人程の仲間と始めた。知人から譲り受けた廃屋を解体後、現地から運び出し、約一週間で組み立てた。
会員制の産直市で、店番や両替は当番で行う。キクイモのような珍しい野菜も並び、調理法が分からないお客さんには当番の人が応じる。「自ら店番をする手作り感にリピーターが親しみを持ってくれる」と小西さん。
価格高騰の昨今、春菊や小カブなど100円前後の作物に驚かされる。スーパーなどの商品より少し見劣りする理由もあるが、気軽に買いにきてもらえる価格を目標とする。
出品者の多くは70代以上で、中には90代の方も活躍されている。高齢者が集まり野菜などを販売し、小西さん一人の号令ではなく、皆の声を活かして横の繋がりも大切にする市場だ。
取材日に同席くださった下田さんと空本さんは、共に市場を支えてきた同志。小さいお子さん連れのお客さんや、野菜の調理の説明から、話に花が咲くムードメーカーの空本さん。「お客さんが喜んでくれる、温もりのある販売所が小西さんが目指すもの」と下田さんは語る。
家におったら寂しいけえ、と憩いの場に訪れる常連客も少なくない。「ここが元気の源じゃないかと思う」と小西さん。地域にも元気の出る、楽しい場所。儲けるというより喜んでもらえること。商品を通して温かい繋がりを育んできた能美産直市場は、今年で8年目を迎える。
▽施設情報
場所:能美町中町4579-3
営業時間:9時~13時(売り切れ時点で終了)
定休日:年中無休(年末年始を除く)
【電話】(0823)69-9333
広報掲載から翌月頃にA3判フルカラー版を江田島市ホームページで更新します
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