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自治体の皆さまへ

ETAJIMA GoON!Vol.43

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広島県江田島市

“つなぐ・つながる”をテーマに市内で活躍する人やお店をリレー形式で紹介!

■一般社団法人モクプニパドリングクラブ(沖美町)
代表理事 小林富士雄(こばやしふじお)さん

▽組織紹介
任意団体モクプニパドリングクラブせとうちを2016年に設立。4人乗りカヌーから始まったクラブで、江田島市を中心に活動する。2018年にクラブを法人化、一般社団法人モクプニパドリングクラブに。瀬戸内海の恵まれた環境で、島渡りをやっていく集団としての活動を主とする。カヌー教室やレース、講習会も開催し、地域貢献も積極的に行う。

▽僕自身の人生として、アウトリガーカヌーを漕ぎ続ける
一般社団法人モクプニパドリングクラブの代表理事を務める小林さん。東京都で写真製版業の両親のもとに生まれ、佼成(こうせい)学園高校、日本大学経済学部を卒業。幼少から屋内外30以上のスポーツをやってきた小林さんが長年続けているアウトリガーカヌー※。聞けば10代の記憶が始まりだった。「何で見たか忘れたんですけど、海峡を渡っていく、それをレースにしてるなんて凄いと思って」。自分でもやりたかったが、インターネットの無い時代で情報も得られず、参加できなかった。
時は流れ、別のスポーツをやっていた仲間から聞いて「それだ」と思った。ハワイで毎秋開催される、海峡横断レースのロカイホエ※。そこを目指していた茅ヶ崎(ちがさき)アウトリガーカヌークラブ(神奈川県)に入会した。以後も国内外のレースに出場。モロカイホエ2010で出場、完漕(かんそう)を果たした。
近年のスポーツ的な切り口から入ったアウトリガーカヌーだが、現在では文化としての面が強く、そこを大切にしたいと小林さんは語る。関東から広島へ移住した翌年に2艇のカヌーを知人から譲り受け、クラブ設立に至った。
現在のモクプニパドリングクラブは50代60代がメンバーの中心。20代のような若い世代も入会したが、他のスポーツなどに流れ、40代以上が定着した。タイミングが合った時に走りだす6人乗りカヌーは、力や経験ではなく、年齢を重ねた人がたどり着く『究極のスポーツ』と小林さんは語る。個性、目的がひとつになった時にカヌーは応えてくれる。同じ目的のレースではタイミングの一致が多く訪れ、それを求めて小林さんはレースに参加するという。
「とにかく体験していただきたい、というのが一番ですね」。外洋へ出ることを考えると、良い話ばかり伝えられない。生きて帰ってくるのが約束だが、「近場で遊ぶ楽しみも多いので、そこから少しずつ外へ出る段階を踏まえてもらえば」と付加する。洋上の厳しさも把握しながら、海に出る楽しさも忘れない。
クラブの一日体験で参加者が用意するのは、参加料と濡れてもいい格好と防寒対策のみ。パドルやライフジャケットは貸していただけるとのこと。「江田島市に来てから、多くの皆さんに助けられた」と回顧する小林さん。出費を抑えた工夫は、その恩返しなのかもしれない。

※アウトリガーカヌー…細長い船体の横に、バランスをとる浮き(アウトリガー)が取りつけられたカヌー。ハワイの観光地化などによりレジャー、スポーツの面が強調されるようになった
※モロカイホエ…世界各国から1,000人以上の参加者が集まる、1952年に始まったハワイで最も歴史があるレース。6人乗りカヌーでモロカイ島からオアフ島を目指す。途中のカイヴィ海峡を横断する約42マイル(70キロ弱)の距離で、荒れた海峡を渡る難度の高いレースといわれる

▽組織情報
住所:沖美町是長908-2

広報掲載から翌月頃にA3判フルカラー版を江田島市ホームページで更新します

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