■令和6年能登半島地震
健康推進課 保健師係長 豊原麻美
私は4月15日(月)から4月21日(日)まで、徳島県保健師チームの第32班として石川県輪島市にて保健師業務に従事しました。
発災からまもなく4か月を迎える頃になり、建設が進む各地の仮設住宅で生活される方が徐々に増えてきているなど復興の兆しが見える一方で、輪島市内は依然として道路の陥没や倒壊家屋が発災当時のまま多く残されている状況でした。
私は能登北部保健福祉センターを拠点として、輪島市の保健師の指示のもと主に仮設住宅を訪問し、調査票に基づいた生活の実態や健康状態等の聞き取りを行い、支援が必要な方のアセスメントを行いました。また、避難所で生活されている心身の健康状態に不安のある方や在宅の方への家庭訪問もさせていただきました。
仮設住宅には自宅が「全壊」や「大規模半壊」となった方が入居されており、生活の困り事は様々でしたが、仮設住宅の部屋の狭さやプライバシー確保の問題、震災により収入が減ったことによる経済的不安、ライフラインを含めた復興の見通しが立たないことによる今後の生活への不安等の話が多く聞かれました。避難生活が長引くことでもともと自立していた方が要介護状態になったり、食事の偏りやストレスから高血圧状態が続いている方も多くおられました。必要な医療や福祉につなげていくことが大切だと感じました。
今回の活動を通して輪島市の住民の方や現地の保健師の方々から、地震での体験談をはじめ様々なお話を聴かせていただくことができ、とても貴重な経験になりました。防災について自分事として考え行動していきたいと思いました。
輪島市の方々が今後もお元気で生活されていくことを切に願うとともに、被災地の一日も早い復興を祈っています。
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