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自治体の皆さまへ

2024新春対談 徳島市を盛り上げる仕掛けづくり(1)

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徳島県徳島市

今号では、内藤市長やアミコビルを拠点に活躍する方々に、「徳島市を盛り上げる仕掛けづくり」をテーマに、それぞれの思いを語っていただきました

◆榎本 峰子(えのもと みねこ)さん(一般社団法人旅の栞(たびのしおり)代表理事)
介護福祉士として現場を経験することにより、当事者や家族・従事者達が多くの諦めをしていることを知り、「諦める世の中から選択できる世の中へ」をテーマにインクルーシブカフェ「tabi no otomo(たびのおとも)」を昨年8月にアミコビル5階にオープン。四国初となる分身(遠隔)ロボットを導入し、リモートでの接客を実現。他にも店内には、トリックアートや障がいのある方(かた)でも簡単に着脱できる浴衣のレンタルブースなどを設けている。

◆近藤 洋祐(こうどう ようすけ)さん(株式会社電脳交通(でんのうこうつう)代表取締役)
高校卒業後、メジャーリーガーを目指しアメリカの大学に進学。卒業後は帰国し、祖父が社長を務める「吉野川タクシー」に入社し、ドライバー経験を経て代表取締役に就任。その後、タクシー配車システムの開発・提供と配車業務の代行事業を行うベンチャー「電脳交通」を立ち上げる。令和2年5月に「徳島市と株式会社電脳交通との地域活性化包括連携協定書」を締結。

◆森實 詩(もりざね うた)さん(徳島商業高校3年生 ビジネス研究部部長)
商品開発や地域活性化に取り組む徳島商業高校の部活動「ビジネス研究部」の部長を務める。昨年6月と11月に、アミコビルなどで、コスプレイベント「ComCos(こむこす)」を企画・開催。コスプレイヤーやカメラマン計約400人が参加し、多くの人でにぎわう。

◆徳島市を盛り上げるために取り組んでいる仕掛けとは
(市長)みなさん、明けましておめでとうございます。さっそくですが榎本さん、本日の開催場所であるインクルーシブカフェ「tabi no otomo(たびのおとも)」をアミコビルにオープンされましたが、アミコビルを選んだ理由などを教えてください。
(榎本さん)私は、「福祉」の活動を「共生社会」につなげていきたいという思いがあります。その一環として福祉から「まちおこし」をということで、市民の皆さまや全国に向けて発信していくためには、この駅前という場所が魅力的だと考え、アミコビル5階にインクルーシブカフェ「tabi no otomo(たびのおとも)」を出店しました。
福祉を伝えるときは、かしこまってしまいがちですが、「tabi no otomo(たびのおとも)」のようにカジュアルでもきっちりと福祉に寄り添っている空間があるんだということを知ってもらい、足を運んでもらうことでまちの活性化に貢献したいと思っています。
また、店内には「OriHime(おりひめ)」という分身(遠隔)ロボットがあり、寝たきりや車いすの方かたなど、外出することが難しい人が、自宅にいながら遠隔で操作して働くことができます。「OriHime(おりひめ)」を通じて出向型の障がい者雇用が生まれ、働き方やコミュニケーションの選択肢が広がるんだということを是非皆さまに知ってもらいたいと思っています。
(市長)近藤さんは経営されている株式会社電脳交通(でんのうこうつう)の本社をアミコビル6階に移転されましたが、駅前に移転された狙いなどお聞かせください。
(近藤さん)今、100名以上の従業員がいますが、なかなかその規模の企業を受け入れてくれるところがなく探していました。私の場合、徳島にいながら中心市街地でビジネスの最先端を走り続けて、全国や世界から注目いただけるような企業を作っていくことも含めて考えた結果で、アミコビルを選びました。
古い業界の構造改革をしていくために、新しいシステムを作って全国で販売しているのですが、地方においてもこういった組織が作れることを証明できたのかなと思っています。
(市長)今月から、徳島市と協働でAI(えーあい)デマンド交通「のるーと徳島」の実証実験を実施しますが、どのような考えがありますか。
(近藤さん)徳島市は、中心市街地の施設の動線を作っていく上で、人の交通量や交通渋滞、また、高齢化などの課題もありますよね。そこを地域の実情に合わせた配車システムを作っていけたらと思い、交通事業者として人が動いていく仕組みを提案させていただきました。
ただ、このシステムだけでは完結することはなく、行く目的や動機を作ることも大事なので、地域の「にぎやかし」をみんなで考えて、いろいろなアプローチをやっていく必要があると思います。
(市長)私も徳島駅がいろいろな交通のハブになっていると思ってまして、おっしゃるように「にぎやかし」が必要というところで、森實(もりざね)さんは、そういう「にぎやかし」を若い力でやっていただいていますよね。
(森實(もりざね)さん)私は、徳島商業高校3年生でビジネス研究部で活動しています。「ComCos(こむこす)」というイベントは、コスプレというジャンルでアミコビルを中心に撮影や交流を楽しむイベントになります。また、ステージパフォーマンスもあって、コスプレイヤーの方が好きな曲とキャラクターで、自由に踊って会場を盛り上げる内容もあります。若者の力で駅前をより活性化できたらいいなという思いがあって、不安もありましたが、自分たちでアポを取り交渉を重ね、このイベントを開催してきました。
(市長)高校生で、中心市街地の活性化について考えるのはすごいですよね。こういう形で高校生や高齢者の方など、いろいろな人が中心市街地に集まってくると、そこで新たなものが生まれ、活性化につながっていくのではないかと考えますし、さまざまなオフィスが入ると障がいのある方(かた)も働けるようになるということも含めて、中心市街地がにぎわうのではないかと思っています。

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