町長コラム

19／29

「視野を広げる」

石井町長
小林　智仁

「人は、自分の見たいものしか見ない」あるいは、「人は、自分の望むものを信じたがる」
これは、古代ローマの政治家カエサルが残した言葉だと言われていますが、非常に奥深い言葉だといつも思っています。
たとえば車を新しく買おうとしたとき、それまで全く気にならなかった対向車の中に自分が買おうとしている車ばかりが急に目に入ったりするのも、自分がその車に興味があるから見えるようになってきたということの表れです。
ある意味この言葉は人間の本質を言い表した言葉だと思いますが、仕事となるとそういうわけにはいきません。興味のあることもないことも見るようにしなければなりませんし、自分の望む結果ばかりを求めて周りの意見をないがしろにしていては考えが偏ってしまいます。
多種多様な要因が折り重なって山積する町政の課題。見えないものを見る努力、ため息をも聞き漏らさない心配り、異なる意見を素直に受け止める謙虚さを忘れず、視野を広げて臨んでいきたい。心新たに頑張ります。