美波町の各所に残る文化財や史跡を写真とともに紹介していきます。
出典:美波町歴史散歩
■一石三体の石塔
この石塔は、県道の田井と恵比須浜との分岐点にあります。
一般的には、一石一体ですが、この石塔には三体が刻まれていますので、とくに珍しくて貴尊なものです。上部に「役小角(えんのおずぬ)」右部に「不動明王」左部に「地蔵菩薩」の三体が彫られ、それぞれは身の丈約25cmで、適当な間隔で配置されています。石塔は幅120cm、高さ122cmのほぼ三角形で17cmの厚さです。今から100年か200年前に作成されたものだといわれています。
この石塔は、もともと地元の観音庵の一隅にありましたが、無住職になったので、昭和42年8月に仏像は薬王寺に納められ、石塔は地元民の願望で現在地へ移されました。
なお、この石塔を参拝すると、三体の加護が受けられるということで、地域住民の信仰が厚いです。むかしは、大地(おおち)家が単独でまつっていましたが、今は田井地域の人びとがまつるようになっています。
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