新年明けましておめでとうございます。町民の皆様には、新春をお健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。
旧年中は、町民の皆様をはじめ、町議会、関係機関の温かいご理解とご協力を賜り、町政の円滑な推進を図ることができましたことに対し、心から感謝を申し上げます。
年の初めにあたり所感を申し上げます。
昨年も国内で大災害が相次いだ年となりました。中でも「能登半島の災害」抜きでは語れない一年でありました。
年初の元日の大地震と、復旧・復興に取り組んでいた矢先の九月に能登を襲った豪雨により、多くの尊い命と財産、暮らしが奪われました。この度の、能登半島地震及び豪雨により、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。被災地の一日も早い復旧・復興を心からお祈りいたします。
南海トラフ巨大地震が想定される美波町を含む県南地域は、道路などのインフラの脆弱性を考えると能登半島以上に厳しい条件下にあります。
このような中、昨年4月1日に、阿南安芸自動車道の[美波-牟岐間]について、事業化の前提となる計画段階評価を進めるための調査に着手すると発表をいただき、事業化に向けて一歩前進した年でもありました。
また、日和佐地区高台整備事業も着実に進み、年末にはUR都市機構主催による「高台整備現場見学ツアー」が実施され多くの皆様にご参加いただきました。本年中には敷地造成工事が完成する予定で同時に日和佐こども園の基本設計も進めておりさらに実施設計にも着手する予定であります。
本年は阪神淡路大震災から30年の節目の年、過去の震災を教訓に住民の皆様の安全安心に向け、災害に強いまちづくりに取り組んでまいります。
昨年12月には、由岐地区の民話「燃えていたお大師さん」が日本財団から「海ノ民話のまち」認定証とアニメ化されたDVDをいただきました。民話には地域の学びや教訓から、自然の恵みに対する感謝、道徳観念や地域への帰属意識の醸成といった役割も担っています。これを機に、子どもたちに地域の学びなどを伝え語り継ぎ、地域の再発見につなげていきたいと考えています。今月由岐小学校の体育館で上映会を開く予定です。さ
て、本年中に「ウミガメの聖地美波町」の拠点施設であるうみがめ博物館“カレッタ”がリニューアルオープンいたします。自然との共生を目指すウミガメ専門の博物館として、ウミガメ保護の長い歴史を持つ本町で環境やSDGsについて学べる博物館としてバージョンアップした“カレッタ”で皆様をお迎えする日を楽しみにしています。
地方創生もいよいよ本年4月から第3期目に入ります。現在“にぎやかそ”美波ふるさと創造戦略~共創によるまちづくり~を策定中であります。美波町の魅力、資源を活かし地域や未来を支える人づくり地域づくりを推進し、人口減少・少子化のカーブをできるかぎり緩やかにする取り組みを展開し、住民の皆様が住み慣れた地域で住み続けることができるまちづくりを本年も実施して参ります。
さて本年の干支は乙(きのと)巳(み)です。乙はいかなる抵抗があっても、どんな紆余曲折を経ても、新しい改革創造の歩を進めていかねばならぬで、巳が従来の因習的生活に終わりを告げるという意味で、この二つの組み合わせである乙巳には「いかに外界の抵抗力が強くとも、それに屈せずに、弾力的に因循姑息にけりをつけて勇敢に進む年」という意味になると言われています。(以上、安岡正篤著「干支の活学」プレジデント社)
国際社会も国内政治も不安定で油断ならない状況の中で新年を迎えましたが、本年も「災害に強い町美波町」、「子育てしやすい町美波町」、「にぎやかな町美波町」の実現に向け、私が先頭に立ち職員一丸となって、住民の皆さまの負託に応えて参りますので、なお一層のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
本年が皆様にとりまして、健康で明るく幸多い年となりますことを心からご祈念申し上げ、新春のご挨拶といたします。
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