うちのお医者さん[172]「オーラルフレイル」って何?

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土成町南原阿部歯科医院　阿部昭人(あべあきひと)先生
「ロコモ」「メタボ」「サルコペニア」「フレイル」みなさんよく耳にしたことがあると思います。では「オーラルフレイル」ってご存じでしょうか。
「フレイル」は虚弱で、心身の活力・筋力・認知機能・社会参画などが、低下した状態です。健康な状態と要介護状態の中間になります。オーラルフレイルとは、病名ではなく、食物を食べたり、飲み込んだりしにくくなったり、しゃべるのに滑舌が悪くなるなどの、お口のさまざまな機能が低下している状態です。誤嚥(ごえん)しやすくなり、誤嚥性肺炎のリスクも高くなります。お口の運動機能低下・栄養状態の低下は要介護へ進行するリスクが高くなります。
オーラルフレイルは加齢によりますが、歯周病・むし歯などによる歯の喪失や機能低下に対して、適切に対応しないことが大きな原因です。定期的に歯科医院を受診し、歯を失わないよう治療・メンテナンスを行うことが大切です。
オーラルフレイルは、がんばれば必ず改善します。唾液の分泌を促す唾液腺マッサージや舌・口唇・頬の筋肉のストレッチ、健口体操・パタカラ体操・あいうべ体操・ごっくん体操などを行うことも効果があります。
オーラルフレイルの症状がいくつか発症している高齢の方は、医療費・介護費も高くなることが明らかになっています。
詳しくは、かかりつけの歯科医院でご相談ください。
歯科医師会ホームページの口腔体操も検索してください。
まずは、歯の治療をし、お肉をしっかり食べ、外出を多くし、人とおしゃべりし、外食などもいいでしょう。趣味を持ち、友人や知人とカラオケに出かけ、大声で歌う。
これは最良の予防策だと思います。
※参考：公益社団法人日本歯科医師会リーフレット「オーラルフレイル」

オーラルフレイルのセルフチェック表

このコーナーは阿波市医師会・阿波歯科医師会・板野歯科医師会のご好意により提供いただいた原稿を掲載しています。