~高齢者虐待を知っていますか~
高齢化が進む中で『高齢者虐待』の増加が問題になっています。厚生労働省の調査によると、徳島県における「令和4年度養護者による高齢者虐待判断件数」は86件となっており、「相談・通報件数」は160件と高い水準で推移しています。
■高齢者虐待はどうして発生するのか
虐待の発生背景はさまざまで「虐待者=悪者」というわけでは決してありません。
▽社会環境の要因
近隣住民の希薄化・家族が介護に無関心
▽虐待者側の要因
長期介護への疲労・経済的困窮
▽被虐待者側の要因
認知症などにより要望がうまく伝えられない・言動の混乱・身体的自立度の低下
記載した内容はほんの一例にすぎず虐待の背景には複雑な状況が絡んでいます。また、虐待者に自覚がない場合もあり、高齢者のためを思って行ったことが結果的に虐待になってしまうというケースも少なくないのが現状です。
■どのような行為が虐待に該当するのか
▽身体的虐待
・暴力的行為で体にあざや外傷を与える
・物を投げる・壊す
・痛みを伴うリハビリの強制
・移動時に無理やり引きずるなど
▽介護・世話の放棄・放任(ネグレクト)
・冷暖房を使わせない
・適切な受診をさせないなど
▽心理的虐待
・怒鳴る・ののしる
・無視する
・子どものように対応するなど
▽性的虐待
・懲罰的に下半身を裸にし放置する
・介助がしやすいため下半身を下着姿のままにするなど
▽経済的虐待
・受診費や介護保険サービス費を支払わない
・生活に必要な金銭を渡さないなど
■虐待を防ぐためには何ができるのか
養護者と被虐待者が『孤立』状態になると高齢者虐待につながる危険性が高いと考えられています。養護者が相談できる状態は虐待の深刻化を防ぎ、養護者にとっても被虐待者にとっても最適な解決につながります。
周囲の人の見守りや気づき・声かけにより、養護者が相談できる環境を地域で作っていきましょう。
■相談してみませんか
「介護で困っていること」や「不安なこと」、「虐待かもしれない」「このままでは虐待につながってしまうかもしれない」など虐待の恐れがある場合は、阿波市地域包括支援センターまでご連絡ください。相談者・通報者の個人情報などの秘密は守ります。
「介護は家族がして当たり前」ではありません。適切なサービスを利用しながら地域で支え合いましょう。
相談・通報連絡先:阿波市地域包括支援センター高齢者虐待通報ダイヤル
【電話】0883-36-6808(休日・夜間転送)
問合せ:阿波市地域包括支援センター
【電話】0883-36-6543
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