市場町市場阿波病院 堀江秀茂(ほりえひでしげ)先生
内科医の私ですが、乳がん検診にも従事しております。乳がん検診に関して、次の3点をお伝えします。
(1)乳がん検診を受けてください
特に検診歴のない方には受けていただきたいです。検診マンモは2年に1回の受診を前提に構築されたシステムで、可能な限り2年に1回受診してください。
(2)症状のある方は検診ではなく乳腺外来を受診してください
未診断の乳がんのある方に、同一の医師が触診に加えマンモ読影をする場合と、乳腺外来で診療を行った場合とでは、乳がん発見率にかなりの差が出ると思われます。また、誤ってがんでないと判定した場合のフォローアップにも、かなり差がつくと思われます。
(3)ブレスト・アウェアネス「乳房を意識する生活習慣」を心がけください
ブレスト・アウェアネスは、乳房『Breast』を意識『Awareness』する生活習慣で、次の4ポイントからなります。
・乳房の状態を知る
・乳房の変化に気を付ける
・変化に気付いたらすぐ医師に相談
・40歳になったら2年に1回乳がん検診
ブレスト・アウェアネスは従来の自己検診に代わり、乳がん検診の場などで使われつつある言葉で生活習慣と位置付けられています。「見て、触って、感じる」ことで乳房の状態を知ることです。
しこりを探す(自己触診)行為や意識なく「いつもと変わりがないかな」という気持ちで、乳房の変化に気を付けるように取り組むことが勧められています。
変化として注意するポイントは、次の通りです。
・乳房にしこりはないか
・乳房の皮膚にくぼみや引きつれはないか
・乳頭からの分泌物はないか
・乳頭や乳輪のびらん(ただれ)はないか
・脇の下にしこりはないかなど
このコーナーは阿波市医師会・阿波歯科医師会・板野歯科医師会のご好意により提供いただいた原稿を掲載しています。
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