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自治体の皆さまへ

健康だより

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福岡県八女市

■健康コラム 新たな国民病?慢性腎臓病(CKD)を知ろう
(後編)CKDの検査と重症化予防について
3月号では慢性腎臓病(CKD)の定義と症状について話しました。今回は慢性腎臓病を発見するための検査や重症化予防で知ってほしいことをお伝えします。
慢性腎臓病は自覚症状に乏しく、症状が現れる頃には透析治療が必要になる直前ということがあります。そこで大切になってくるのが、健康診断による定期的な検査と、日常的な体調管理です。

○慢性腎臓病の検査と重症度
腎臓の機能は、特定健診の尿・血液検査で調べられます。慢性腎臓病の重症度は腎臓が老廃物を尿へ排泄する能力を示すGFR(糸球体ろ過量)によって区分されます。GFRが低いほど腎臓の働きが低いということになるので注意が必要です。GFRは測定することが難しいため、血清クレアチニン値、年齢、性別から計算できるeGFR(推算糸球体ろ過量)を代わりに用います。
GFR区分が正常で、たんぱく尿などの腎障害がない場合は、慢性腎臓病ではありません。よい生活習慣を心がけるとともに、年に1回の健診で確認しましょう。
GFR区分が正常でも、尿検査で尿たんぱくや、尿潜血に陽性(+)などの異常が認められた場合は専門医やかかりつけ医を受診しましょう。
慢性腎臓病の進行には高血圧や糖尿病も影響します。慢性腎臓病では血圧や血糖値などの値の管理、医師の指示によるたんぱく質の摂取量を抑える食事療法や、薬物療法により腎機能の低下を抑制することができます。
慢性腎臓病の発症、進行を抑えるためには、日々の生活習慣を改善することが重要です。

○重症化予防のコツ7箇条
(1)塩分を控える
酸味や香辛料の利用(レモン、すだち、酢、しそなど)、味噌汁は具だくさんにして汁の量を減らす
(2)生活習慣病を予防、改善する
(3)お酒は控えめにする
1日の適量はビール中瓶1本(500ml)程度が目安
(4)禁煙する
喫煙は腎臓だけでなくさまざまな病気のリスクを高める
(5)不必要に薬を飲まない
薬やサプリメントの中には腎臓に悪影響を与えるものもあるので、常用しているものがあれば、医師に相談する
(6)適正体重のための運動をする
1日30分程度、無理のないペースでウオーキングやサイクリング、ラジオ体操などを行う。
(7)早寝・早起き・十分な睡眠、休養をとる
睡眠時間を確保し、規則正しい生活を送る

慢性腎臓病は生活習慣の改善や薬物療法で進行を遅らせることが可能です。そのためにも定期的に健康診断を受け、検査データに異常がないか確認しましょう。
市では保健師や管理栄養士による無料の健康相談を行っています。(事前予約制)

問合せ:健康推進課保健指導係
【電話】23・1352

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