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令和6年 第1回定例会(2)

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愛媛県上島町

さて、高校の入学者の決定は、推薦入試と一般入試がありますが、愛媛県教育委員会は1月29日、2024年度(令和6年度)県立高等学校学科別推薦入学者選抜の志願状況を公表しました。
その内、普通科の定員に対する推薦入学志願者数が高い高校は、上位から長浜高校58・3%(志願倍率3・89倍)、弓削高校52・5%(志願倍率3・50倍)、今治西本校31・1%(志願倍率2・42倍)の順になっています。
昨年に公表された、弓削高校の推薦入学志願率が22・5%でしたので、今年の数字52・5%は、全国募集による町外からの志願者が大幅に増加したことを物語っています。もちろんその大きな要因は、離島留学生を対象とした「ゆめしま寮」の設置であることは言うまでもありません。
ゆめしま寮の建設費の財源は、ほとんどが国や県のお金を活用していることから、上島町からの持ち出しはわずかであり、今後の運営費も国の離島予算からの支援があります。
また、建設地にあった地震に耐えられない公民館は、約4500万円の解体費用を、本来であれば町の財源で全てをまかなうこと、すなわち上島町民が全額負担しなければならない施設でした。
しかし、跡地活用として「ゆめしま寮」を建設したことにより、解体費用の約70%を国の予算で対応できるようにしましたので、このことからも効率的な予算運営ができたものと考えています。
次に、上島町の令和6年度の当初予算についてですが、その編成にあたっては、物価高騰の影響が長期化している状況ではありますが、将来的な人口減少対策を進めながら、DX(デジタル・トランスフォーメーション)や、こども・子育て支援の取り組みなど、新たな行政課題への対応や将来に渡って持続可能なまちづくりに向けた取り組みを行う必要があります。
これらを踏まえ、上島町の一般会計当初予算の総額は73億3200万円と、前年度に比較して9300万円、1.3%の増となりました。
特別会計と令和6年度から企業会計に移行する下水道事業および簡易水道事業も含めた町全体の予算総額については、115億2900万円となっています。
歳入では、歳入総額の約5割を占める地方交付税が、国の地方財政対策および前年度実績から33億2600万円で前年度比1億400万円、3.2%増と見込みました。
一方歳出では、人件費、扶助費、公債費を合わせた義務的経費が、30億5200万円で、前年度比1億6000万円、5.5%の増となりました。これは、人事院勧告にともなう給与改定や会計年度任用職員への勤勉手当の支給が影響したものです。
新規および重点事業としては、
・子育て支援策として、22歳になる大学生なども対象に拡充した『子育て支援医療費助成事業』
・合併20周年の節目を、町民の皆さんとお祝いする『合併20周年記念事業』
・人口減少対策として、愛媛県と連携して各種事業に取り組む『えひめ人口減少対策総合交付金事業』
・上島町の主要産業である海苔養殖業の振興を図るための『水産業強化支援事業』
・魚島小中学校の存続、および地域の活性化を図るための『魚島離島留学事業』
・上島町唯一の県立高等学校である弓削高等学校の振興に向け、県外からの留学生を確保するための『弓削高等学校学生寮運営事業』などを提案しています。
このように、上島町が将来にわたって持続可能な行政運営を行っていくため、今後も更なる行財政改革を推進するとともに、新たな財源の確保、事業の見直し、公共施設の統廃合などに取り組んでいく必要があると考えています。
結びに、2月4日、サッカーJ1の名古屋グランパスは、所属する高校生プロサッカー選手のアルゼンチン移籍を発表しました。18歳で日本代表のトレーニングパートナーの一員でもある高校生は「自分の魂をアルゼンチンでも示し、命懸けでサッカーをしてきます。これからも応援していただけたらうれしいです。行ってきます!」とメッセージを発信しています。
この高校生は、上島町出身であると言っても過言ではない選手です。
若き18歳が世界に挑戦している姿は、私が忘れかけた情熱を呼び起こしてくれたような気がしています。

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