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【ふるさと魅力発信】久万美術館

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愛媛県久万高原町

■「久万美の原点―洲之内徹」(2)
お作を拝見して、まことに久し振りに、絵を見るよろこびを感じました。絵の生命は、モチーフに対する作家の精神の燃焼度にあると思います。もしこういう作品が、まだ他にもお手許にあるのでしたら、うちの画廊で個展をおやりになりませんか。(『海老原友忠素描展』パンフレット、1972年、現代画廊)
これは、海老原友忠(1920〜2003)から自費出版の画集を贈られた洲之内徹が、お礼の手紙にしたためた一文です。まっすぐな「絵を見るよろこび」に溢れた言葉であり、その感動が実際に個展開催につながっています。
海老原は国鉄に就職し、長く隅田川駅に勤務していました。職場の美術サークルに所属するほか、労働闘争のための壁新聞に絵を描くなど、いわば生活と制作が地続きでした。そうした姿勢で描かれた作品には、作家の実感が込められ、見た者に「絵を見るよろこび」を感じさせます。
初個展から3年後、海老原は再び現代画廊で個展を開催します。洲之内は、「海老原さんの作品はやはり感動的である」と、ここでもまた、自身が受け取った「絵を見るよろこび」を記しています。(品川)

▽学芸員のつぶやき
展示室の入り口には、実際の現代画廊の看板を設置しています。さらにもうひとつ、どこかに隠れた看板を探してみてください。

問い合わせ:久万美術館
【電話】21‒2881【HP】http://www.kumakogen.jp/site/muse/

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